2009年12月24日木曜日

メリークリスマス!

今夜はクリスマス・イヴ。
それがどうした、といわれても困るが、
なにせお祭りである。堅いことは言わずに、
バカッ騒ぎをすればいい、なんて不謹慎にも思ってしまうが、
正直、異教徒としてはめでたくもあり、
めでたくもなし、といったところだろうか。

今や世界中でクリスマスを祝っているが、
カソリックの大本山・バチカンは、つい最近まで
(といっても470年も前だが)、
独善・狭量・排他主義を専らにしていた。

1537年、ローマ法王のパウロ3世は、以下のことを
世界に向けておごそかに宣布した。

《アメリカ新大陸の土着民やインド人、黒人などは、
我われ白人に奉仕するために生まれたdumb brutes(おろかなケダモノ)
と思っていたが、よくよく考えてみたらtruly men(ホンモノの人間)であった……》

チョー、ムカつくゥ! 渋谷あたりの女子高生ならきっとこう叫ぶだろう。
まさにそう。わざわざおごそかに宣言しなくたっていいよ、って感じだが、
異教徒なんてものは人間以下の動物、と実際思われていたことはたしかだ。

そのバチカンが、黒いのも黄色いのもtruly menと認めてくれたのは
めでたいが、大きな大きなお世話でもある。

1492年といえばコロンブスの新大陸発見(僕らはそう教わった)だが、
アメリカ先住民からすれば、
「別に発見されたかねえや」
という理屈になろう。これも大きなお世話である。

近代は白人の世紀だというが、非白人にとっては、
実に迷惑な世紀だった。そして今もなお、白人たちの独善主義は
世界中でまかり通っている。イスラムとの軋轢も、根っこは同じである。

毎日のように報道される自爆テロ。
慣れっこになってしまっている自分が怖い。
だが、イルカ1頭の命のほうが、アラブ人数十人の命より重い、
といった新聞報道の扱いを見ていれば、
自然と神経がマヒしてくる。

イスラムの世界には、異教徒を殺して殉教した者は、
天のパラダイスに行って72人の処女を抱ける、
という教えがあるのだそうだ。

なぜ72人なのかは知らない。
うらやましいと思ったりもするけど、
体力を消耗して早死にしちゃいそうだ。
あれっ? もう死んでたんだっけ?

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