2009年12月19日土曜日

左翼は善なり。だから始末に悪い

私は名コラムニスト・山本夏彦の弟子を勝手に自任している。
勝手ついでに夏彦翁の本『座右の山本夏彦』まで書いてしまった。
ちっとも売れなかったが、そんなことはどうでもいい(よくはないか……)。

夏彦翁に教わったことは数々あれど、
《人は窮すれば何を売ってもいいが、正義だけは売ってはならぬ》
という言葉は大層気に入ってる。もともと旧約聖書に同じような金言が
載ってるというが、正義を売るよりはまだ〝援交〟のほうがマシというわけだ。

正義と良心を売ることにかけては他の追随を許さないのが、
朝日新聞と岩波書店だ。岩波などは正義と良心のかたまりで、
半世紀以上これを売り続け、邦家の知識人をミスリードした、
と夏彦翁は批判する。

朝日は今も昔も正義は社会主義の側にあり、
資本主義の側にない、と考えている。
なぜ社会主義・共産主義が善かというと、
弱者や貧しき者こそ善玉で、金持ちや
強者を悪玉と見るからである。

読者も「左翼=善玉」、「タカ派=悪玉」
「ハト派=善玉」というように、短絡的に
分類し、納得してしまっているようなところがある。
鳩山首相もハト派だから、きっと善人に違いないと……。

チャーチルが、かつてこんなことを言ったという。
《20歳までに左翼に傾倒しない者は情熱が足りない。
20歳を過ぎて左翼に傾倒している者は知能が足りない》

社民党の面々や、民主党左派の面々は、
以前から知恵遅れの人たちではなかろうかと、
内心同情していたのだが、
やっぱり、という思いは強い。

人間は勉強すれば変わる。
いつまでも色褪せた左翼思想に恋々としているのは、
一にも二にも不勉強だからだ。
そのことを私は自信をもって断言したい。
なぜなら、私もかつてマルクスボーイのはしくれだったからだ。

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