和光市議選が終わった。
応援していた候補は全員当選し、
落選してほしかった候補もみごと当選した。
選挙はやはり水ものだ。
ボクは下は村会議員から上は国会議員まで、
政治家(屋?)と名のつく種族は、どうにも虫が好かない。
敬愛する文芸評論家・福田恆存はこう言った。
《政治などという「賤業」は政治家という
「賤民」にまかせておけ》と。
この発言はちょっと激越すぎるかもしれないが、
あながち的外れとはいえない。
一方、山本夏彦は「浮世のことは笑うよりほかない」
と冷めていた。どんな権威主義的なものに対しても、
それを茶にして笑い飛ばしてしまう勁直な精神。
夏彦翁の寸鉄人を殺すアフォリズムは、
どれも老荘的な虚無主義が通奏低音をなしている。
ニヒリズムは価値の相対化を生み、
複眼的な生き方を可能にさせてくれる。
たとえばこんな具合に……
骸骨やこれも美人のなれの果て
よい男貧乏神の氏子なり←しみじみ
あの声でトカゲ食らうかホトトギス
美しい顔で楊貴妃豚を食い
簡単に言ってしまえば、絶世の美女があられもない姿で言い寄ってきても、
哀れ骸骨に成りはてた姿や、豚足に喰らいつき
蹄をチュパチュパやっているあさましき姿を思い浮かべれば、
不必要にドギマギすることもないってことだ。←ホントかよ?
さて市議選だが、「本人」という幟を立て自転車で走り回る候補者たちがいる。
支援者のほうが立派に見え(ウンウン、たしかに)、本人と勘違いされても
困るというので考え出された苦肉の策なのだろうが、なんだかマンガみたいで、
張り切れば張りきるほどバカ・マヌケに見える、というのが悲しい。
聞けば、「本人」と大書きした幟やタスキは最近の流行らしい。
この軽忽な格好で市内をくまなく回る古典的ともいえるドブ板戦術。
手がハレあがるくらい握手をし、ひんしゅくを買うほど名前を連呼し、
腰が曲がるほどペコペコすれば、まずは当選ラインまで手が届く、
というのだから日本の選挙なんてちょろいものだ。
俺だって、も少し厚顔無恥の野心家だったら立候補したものを。
政策? そんなもん、知らんがな……だれも聞いちょらんし。
政治は気合いぞなもし。
←マヌケな幟を立て演説する候補者
嗚呼! センセイと呼ばれるほどの馬鹿はなし、ってか。
応援していた候補は全員当選し、
落選してほしかった候補もみごと当選した。
選挙はやはり水ものだ。
ボクは下は村会議員から上は国会議員まで、
政治家(屋?)と名のつく種族は、どうにも虫が好かない。
敬愛する文芸評論家・福田恆存はこう言った。
《政治などという「賤業」は政治家という
「賤民」にまかせておけ》と。
この発言はちょっと激越すぎるかもしれないが、
あながち的外れとはいえない。
一方、山本夏彦は「浮世のことは笑うよりほかない」
と冷めていた。どんな権威主義的なものに対しても、
それを茶にして笑い飛ばしてしまう勁直な精神。
夏彦翁の寸鉄人を殺すアフォリズムは、
どれも老荘的な虚無主義が通奏低音をなしている。
ニヒリズムは価値の相対化を生み、
複眼的な生き方を可能にさせてくれる。
たとえばこんな具合に……
骸骨やこれも美人のなれの果て
よい男貧乏神の氏子なり←しみじみ
あの声でトカゲ食らうかホトトギス
美しい顔で楊貴妃豚を食い
簡単に言ってしまえば、絶世の美女があられもない姿で言い寄ってきても、
哀れ骸骨に成りはてた姿や、豚足に喰らいつき
蹄をチュパチュパやっているあさましき姿を思い浮かべれば、
不必要にドギマギすることもないってことだ。←ホントかよ?
さて市議選だが、「本人」という幟を立て自転車で走り回る候補者たちがいる。
支援者のほうが立派に見え(ウンウン、たしかに)、本人と勘違いされても
困るというので考え出された苦肉の策なのだろうが、なんだかマンガみたいで、
張り切れば張りきるほどバカ・マヌケに見える、というのが悲しい。
聞けば、「本人」と大書きした幟やタスキは最近の流行らしい。
この軽忽な格好で市内をくまなく回る古典的ともいえるドブ板戦術。
手がハレあがるくらい握手をし、ひんしゅくを買うほど名前を連呼し、
腰が曲がるほどペコペコすれば、まずは当選ラインまで手が届く、
というのだから日本の選挙なんてちょろいものだ。
俺だって、も少し厚顔無恥の野心家だったら立候補したものを。
政策? そんなもん、知らんがな……だれも聞いちょらんし。
政治は気合いぞなもし。
←マヌケな幟を立て演説する候補者
嗚呼! センセイと呼ばれるほどの馬鹿はなし、ってか。