ウクライナが揺れている。
クリミア半島はほぼロシア軍に制圧され、一触即発のムードが高まってきた。
こんなときは必ず「あくまで話し合いの解決をめざすべきだ」という正論が
しゃしゃり出てくるが、「話してわからぬ相手はぶん殴るに限る」というポリシーの
ロシアには馬の耳ならぬ〝熊の耳に念仏〟で、何の効果もない。
EU各国もアメリカも、なかなか有効な手が打てない。G8からロシアを締め出せ、
経済制裁を課せ、などと威勢のいい掛け声がないわけではないが、エネルギー分野で
ロシア依存の高いドイツなどは、事を荒立てたくないからか、半分腰が引けている。
ボクはかつて、「平和主義者が戦争を起こす」という一文をブログに書いた。
先の大戦はなぜ起こったのか。ヒトラーのドイツ軍がラインラントに進駐したとき、
イギリスとフランスは見て見ぬふりをした。第一次世界大戦の犠牲があまりに
大きすぎたことから、〝平和至上主義〟が両国の圧倒的な世論を形成していて、
軍事行動がとれなかったのだ。
ヒトラーにとっては大きな賭けだった。後に分かったことだが、さすがのヒトラーも
「あの時だけは2、3日眠れなかった」と側近にもらしていたそうだ。それともう一つ。
ヒトラーはドイツ軍に「もしフランス軍がやってきたら撤退せよ」と命令を出していた。
実際のところは仏英の顔色を見ながら、おっかなびっくり軍隊を出していた、
というのだから驚きだ。歴史に「if」は禁物だが、「もし英仏が軍事介入していたら……」
と思うと、歴史というものの皮肉と残酷さを感じないわけにはいかない。
話変わってイギリスとアルゼンチンが戦ったフォークランド戦争。
あの戦争はどうして起こったのか。理由は意外と簡単だった。
イギリスが国防費削減を掲げて航空母艦を退役させ、軍事力の弱体化を
世界中に見せつけてしまったからだ。このことがアルゼンチン政権に対し、
「フォークランド諸島を武器で守る意志はない」という間違ったサインを与えてしまった。
鳩山と菅の民主党政権は、「東シナ海を友好の海にしよう」などとノーテンキな書生論を
ぶち上げたため、中韓露に侮られ、尖閣や竹島、北方四島で露骨な示威行動や威嚇
を受けてしまった。民主党の〝お坊ちゃま〟たちは、「弱腰平和主義が戦争を起こす」
という先の大戦の教訓から、何ひとつ学んでいないのだ。中韓露のような、民主主義の
根づいていない全体主義国家(韓国も体質は同じ)に対しては、平和主義は危険な誘惑
となる、と肝に銘じておくべきなのである。
フランスを見てくれ。大戦後は断固核武装すると言って、いまだに核廃棄はしていない。
武器はどんどん輸出するし、独自の核実験もしている。これらはみな第2次世界大戦の
苦い教訓のためだ。国連の軍縮会議で、フランスの代表はこう発言している。
「核武装は断固として解かない。よく守ることこそ平和の礎だからだ」
日本にも平和主義者がいっぱいいる。佃煮にするくらいウジャウジャいる。
ほとんどが朝日・毎日新聞の愛読者で、いっぱしインテリを気取っているのが特徴だ。
彼らはマッカーサーがたった1週間でこさえた日本国憲法(フィリピン憲法のコピーです)を
不磨の大典と崇め奉り、われら改憲派を〝軍国主義者〟と呼んで非難している。
かつてのイギリスやフランスの世論を支えた平和至上主義とまったく同じ世論を、
性懲りもなく日本で形成しようと目論んでいる。実に危険きわまりない。
朝日愛読者や民主党支持者など、いわゆるリベラリストたちに必要なのは現実主義的な
考え方だ。空想や夢想に陥らず現実のきびしさを十分わきまえて事に処する態度。
有能な政治家はみなリアリストで、「鳩」や「菅」のような子供じみた夢想主義を掲げる
ものなどいない。現実主義と理想主義は必ずしも矛盾しないが、朝日や民主党には
決定的にリアリズム精神が欠けている。
ウクライナのクリミア自治共和国に侵攻したロシア軍は、
「侵略ではない、自国民を保護するための正当な行為だ」と強弁しているが、
国際法違反であることは明白である。その理屈が通るなら、どんな国にでも
「自国民保護」の名目で軍隊を送れることになってしまう。
米露の冷戦が再燃したとメディアは騒いでいる。
が、正確には「米国を中心とした西側の民主主義国」と、
「中露など全体主義国」との〝新しい冷戦〟が始まったと見るべきだろう。
ウクライナ情勢の緊迫化で、ロシアのルーブルが対ドルで過去最安値を更新中だという。
またエネルギーのロシア依存を減らす動きも出てきている。
ロシアの支払う代償はあまりに大きい。
←治安部隊の楯にバラの花を挿す
デモ隊の女性(ウクライナ)。
東大紛争時に「暴力はやめておうちに帰ろう」
と訴え、学生たちにキャラメルを配った
〝キャラメル・ママ〟にどこか似ている。
ただしこっちのほうが断然絵になる。
いつの世でも美人は得だな
クリミア半島はほぼロシア軍に制圧され、一触即発のムードが高まってきた。
こんなときは必ず「あくまで話し合いの解決をめざすべきだ」という正論が
しゃしゃり出てくるが、「話してわからぬ相手はぶん殴るに限る」というポリシーの
ロシアには馬の耳ならぬ〝熊の耳に念仏〟で、何の効果もない。
EU各国もアメリカも、なかなか有効な手が打てない。G8からロシアを締め出せ、
経済制裁を課せ、などと威勢のいい掛け声がないわけではないが、エネルギー分野で
ロシア依存の高いドイツなどは、事を荒立てたくないからか、半分腰が引けている。
ボクはかつて、「平和主義者が戦争を起こす」という一文をブログに書いた。
先の大戦はなぜ起こったのか。ヒトラーのドイツ軍がラインラントに進駐したとき、
イギリスとフランスは見て見ぬふりをした。第一次世界大戦の犠牲があまりに
大きすぎたことから、〝平和至上主義〟が両国の圧倒的な世論を形成していて、
軍事行動がとれなかったのだ。
ヒトラーにとっては大きな賭けだった。後に分かったことだが、さすがのヒトラーも
「あの時だけは2、3日眠れなかった」と側近にもらしていたそうだ。それともう一つ。
ヒトラーはドイツ軍に「もしフランス軍がやってきたら撤退せよ」と命令を出していた。
実際のところは仏英の顔色を見ながら、おっかなびっくり軍隊を出していた、
というのだから驚きだ。歴史に「if」は禁物だが、「もし英仏が軍事介入していたら……」
と思うと、歴史というものの皮肉と残酷さを感じないわけにはいかない。
話変わってイギリスとアルゼンチンが戦ったフォークランド戦争。
あの戦争はどうして起こったのか。理由は意外と簡単だった。
イギリスが国防費削減を掲げて航空母艦を退役させ、軍事力の弱体化を
世界中に見せつけてしまったからだ。このことがアルゼンチン政権に対し、
「フォークランド諸島を武器で守る意志はない」という間違ったサインを与えてしまった。
鳩山と菅の民主党政権は、「東シナ海を友好の海にしよう」などとノーテンキな書生論を
ぶち上げたため、中韓露に侮られ、尖閣や竹島、北方四島で露骨な示威行動や威嚇
を受けてしまった。民主党の〝お坊ちゃま〟たちは、「弱腰平和主義が戦争を起こす」
という先の大戦の教訓から、何ひとつ学んでいないのだ。中韓露のような、民主主義の
根づいていない全体主義国家(韓国も体質は同じ)に対しては、平和主義は危険な誘惑
となる、と肝に銘じておくべきなのである。
フランスを見てくれ。大戦後は断固核武装すると言って、いまだに核廃棄はしていない。
武器はどんどん輸出するし、独自の核実験もしている。これらはみな第2次世界大戦の
苦い教訓のためだ。国連の軍縮会議で、フランスの代表はこう発言している。
「核武装は断固として解かない。よく守ることこそ平和の礎だからだ」
日本にも平和主義者がいっぱいいる。佃煮にするくらいウジャウジャいる。
ほとんどが朝日・毎日新聞の愛読者で、いっぱしインテリを気取っているのが特徴だ。
彼らはマッカーサーがたった1週間でこさえた日本国憲法(フィリピン憲法のコピーです)を
不磨の大典と崇め奉り、われら改憲派を〝軍国主義者〟と呼んで非難している。
かつてのイギリスやフランスの世論を支えた平和至上主義とまったく同じ世論を、
性懲りもなく日本で形成しようと目論んでいる。実に危険きわまりない。
朝日愛読者や民主党支持者など、いわゆるリベラリストたちに必要なのは現実主義的な
考え方だ。空想や夢想に陥らず現実のきびしさを十分わきまえて事に処する態度。
有能な政治家はみなリアリストで、「鳩」や「菅」のような子供じみた夢想主義を掲げる
ものなどいない。現実主義と理想主義は必ずしも矛盾しないが、朝日や民主党には
決定的にリアリズム精神が欠けている。
ウクライナのクリミア自治共和国に侵攻したロシア軍は、
「侵略ではない、自国民を保護するための正当な行為だ」と強弁しているが、
国際法違反であることは明白である。その理屈が通るなら、どんな国にでも
「自国民保護」の名目で軍隊を送れることになってしまう。
米露の冷戦が再燃したとメディアは騒いでいる。
が、正確には「米国を中心とした西側の民主主義国」と、
「中露など全体主義国」との〝新しい冷戦〟が始まったと見るべきだろう。
ウクライナ情勢の緊迫化で、ロシアのルーブルが対ドルで過去最安値を更新中だという。
またエネルギーのロシア依存を減らす動きも出てきている。
ロシアの支払う代償はあまりに大きい。
←治安部隊の楯にバラの花を挿す
デモ隊の女性(ウクライナ)。
東大紛争時に「暴力はやめておうちに帰ろう」
と訴え、学生たちにキャラメルを配った
〝キャラメル・ママ〟にどこか似ている。
ただしこっちのほうが断然絵になる。
いつの世でも美人は得だな
2 件のコメント:
嶋中労さま
おはようございます。
温厚で平和主義者であると想いこんでいる
百姓です。
直売所の組合長をしておりますと人生の経験を
組合員などが積まさせてくれます。
昨年も一人の組合員と対立し、その日の営業
終了後におやじ、息子、本人で押し掛けて
きたのです。
しばらく言い合いした後でおやじが
「組合長だからってでかい面すんじゃねーよ」
と言ったので
《悔しかったらやってみろ》と言い返し
後日、組合の規約規定に従うことが出来ないのなら
現役員は総辞職し臨時総会を行います。と文章
で通達しました。
すると、静かになってしまいました。
《やる時はやる》そうでないと相手はつけ
あがるだけです。
それにしても人生って経験の積み重ねですね。
田舎者様
パチパチパチ。
なかなかカッコいいですねえ。
《悔しかったらやってみろ!》
なんて、なかなか言えません。
ボクも喧嘩っ早いほうで、頭に血が上ると
温厚篤実な性格が急変して、ケダモノの
ように凶暴になります。
田舎者様も血の気が多いようなので、
とっても安心しました。
男はこうでなきゃあいけません。
国同士もパワーゲームの世界ですから、
相手に弱みを見せたらすぐにつけ込まれます。
民主党は北方四島にメドべージェフ首相が
上陸したあとの会談で、プーチンに秋田犬
を贈ってご機嫌をうかがいました。
そもそもケンカができないのです。
この日本の軟弱な姿勢を見て、
韓国の李明博大統領は〝与しやすし〟と
みて日本を侮り、竹島に上陸したのです。
外交ではおべっかだとかご機嫌取りだとかは
絶対してはいけません。日本の政治家は外交の基本を知らず、外務省もほとんどバカばかりなので、いつも相手に手玉にとられてしまいます。
かつてソ連のフルシチョフ首相などは、
テーブルにナイフを突き立てて、相手に
ブラフ(脅し)をかけたといいます。
そのくらいやってちょうどいいのです。
田舎者様はなかなか骨っぽい人なんですね。
見直しました。
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