2014年3月10日月曜日

「親米」も「嫌米」もきらいです

3月11日の〝あの日〟が近づいてくると、各メディアは判で押したように震災の特集を
組みます。ボクの中で「3.11」はもちろん重い体験です。形ばかりですが復興ボランティア
にも参加しました。長女などは岩手・大船渡へいったい幾たび支援に行ったことか。
わが娘ながら頭が下がります。

東日本大震災は身をもって体験した恐ろしい出来事でした。メディアが採りあげるのは
当然のことです。しかしボクの中では「3.10」も重い出来事なのです。1945年3月10日、
午前零時8分にその大惨事は起こりました。「東京大空襲」です。
そのことは「あの日から65年」でもふれました。

ボクは「親米派」でもないし「嫌米派」でもありません。アメリカは次女が留学した国であり、
ボクの従兄弟(父方の叔母はアメリカ人と結婚)たちが住んでいる国でもあります。
また仕事で何度かおじゃました国であり、新婚旅行先もアメリカでした。
ハリウッド映画は今でも大好きだし、アメリカ人の友達もいます。

でも、あの「3.10」のことを思うと、アメリカという国が心底憎らしく思えるのです。
というか、戦争の狂気の渦に巻き込まれた人間というものが空恐ろしくなります。
東京大空襲における死者は10万人、負傷者11万人、そのほとんどが非戦闘員で、
無辜の市民でした。猛火にまかれ逃げまどう市民に向けて、低空からは機銃掃射が
浴びせられました。ボクは直接体験したわけではありませんが、関連書籍を読み、
生き残った人から直接話を聞いたりすると、その酸鼻の様が想像され、
言葉を失ってしまうのです。あれは明らかなジェノサイド(虐殺)で、
国際法違反の犯罪です。

さて朝日新聞は〝反日売国メディア〟だと、再三再四訴えておりますが、
一度だけまともな記事を載せたことがあります。某評論家の署名入りで、
アメリカ空軍による東京の市街地空襲を「戦時国際法違反」と論じたのです。
'45年秋、GHQ(進駐軍)はすぐさま朝日新聞に対して発行停止を命じました。
たとえ正論であっても連合国を批判してはならないのです。

これを機に「プレス・コード」という検閲が怖くなり、朝日を初めとするマスコミは連合国
の言うことに右倣えすることになります。いわゆる「War Guilt Information Program」、
直訳すると「戦争罪悪感宣伝計画」の片棒を担ぎ出すのです。
日本が戦争を起こしたことは神をも畏れぬ大罪で、日本はアジア諸国に多大な
迷惑をかけた。戦争は悪だ。二度と起こしてはならないと、日本人の深層心理に
罪悪感を植えつけ、日本人を芯から骨抜きにする(インチキ)プログラムでした。

現在の朝日、毎日新聞、岩波書店や講談社、民主党や日教組などの
〝反日活動〟をみると、GHQの画策したこのWGIP(戦争罪悪感押しつけ計画?)
がいかに成功したかがよくわかります。朝日・毎日などはWGIPの優等生で、
まんまとアメリカの策略に乗せられています。結果的には成功したのでしょうが、
成功しすぎた、とアメリカも半分呆れているにちがいありません。

このWGIPの成功を見て「しめた!」と思ったのか、今度は支那まで米国のマネをし、
「戦中戦前の日本はすべて悪い。安倍政権はその悪い日本を復活させようとしている」
などと盛んに情宣活動をおこなっています。支那はしたたかな国であります。

明日は「3.11」で、東北大震災の被災者を追悼する日ですが、
その前日の「3.10」も同様に、同胞たちの死を悼む日であります。
また昨日「3.9」は亡父の祥月命日でもありました。
3月はなぜか死者との語らいが多く、涙腺がゆるむ月なのです。
謹んで合掌。





←児童文学作家・高木敏子さん原作
『ガラスのうさぎ』を映画化したもの。
高木さんは東京大空襲で両親と妹を
失っている




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