2014年3月31日月曜日

鍋を囲んで毒舌三昧

昨夜は数年ぶりにIさんのご光来をたまわった。
IさんはAFS日本協会の埼玉支部長で、本ブログでも「高校39年生」に始まり、
その後「雲子苦齋」「胡塞齋」と雅号が変遷していったと思ったら、
いつの間にか「キナく齋」に変貌を遂げていた、という忙しい男である。

身長は185センチ、体重は優に100キロを超えようかという巨体をユッサユッサと
揺さぶってのお出ましである。以前会ったときは「入間川部屋」の暁司(ときつかさ)
君を伴っていた。殊勝にも若い力士たちのタニマチをやっているのである。

あの日、「ボディガード代わりに連れてきた」と言ってたが、「キナく齋」さん
自身が柔道5段の猛者。噂では、留学生が来日するたびに柔道場へ連れ出し、
脳天逆落としやワンハンドバックブリーカーといったプロレス技を繰り出して、
畳の上に這いつくばらせるのが趣味だという。なんともサドっ気の多い男だが、
鬼の支部長」の盛名は海外にまで轟いているというから、留学生たちも戦々恐々だ。

この偉丈夫、高校生の時にAFSでアメリカ中西部はミズーリ州の某寒村に留学した。
歴史の授業でのひとコマ。たまたまその日は代用教員が授業を担当し、運わるく
日本軍の「真珠湾攻撃」がテーマだったという。女性代用教員は熱弁をふるった。
「ジャップたちは卑怯にも奇襲攻撃を仕掛けてきて……」
クラスの中に日本からの留学生が混じっていることなどむろん知らない。
教室内はしわぶきひとつできないくらい凍りついてしまったという。

「テリー、あんまり気にすんなよ。先生はあんなふうに言ってたけど、
ボクたちはみんなテリーのこと、好きだかんな(田舎だから少し訛ってる)……」
TerryとはTeruhikoのニックネームで、スポーツ万能のテリーはアメフトに
陸上にと大活躍で、たちまちクラスの人気者になっていた。

「実はあの時はまだ英語の理解力が足りなくてね、
先生の言ってることがほとんどチンプンカンプンだったんだ」
テリー君は頭のてっぺんをテカテカさせながら、こう曰わったものだ。
拍子抜けである。

テリー君は酒を嗜まない。一滴も飲まない。が、手土産に持ってきたのは
オーストリアのスパークリングワインで、ボクは遠慮なくいただいたが、
テリー君はただ見てるだけ。何か飲み物がほしいというので
おいしい「水道水」を出してあげた。

娘たちがいれば世話になった「鬼の支部長」との対面が久々に叶ったのだけれど、
幸か不幸か次女は横浜だし、長女は土曜日から来日しているイタリアの友人2人と
日光見物へ行っている。この伊人カップルは長女が留学したときのクラスメイト。
近くわが家にも顔を見せるので、お弁当を作っていっしょに花見をしようと計画している。
外国から友人たちが遊びに来てくれるのも、みなAFSで高校生留学したおかげ。
また〝鬼〟と知り合えたのもAFSの縁(えにし)だ。

キナく齋テリー君の口癖は「ボクはpatriot(愛国者、憂国の士)だ」というもの。
その憂国の情はボクのそれとかなり似たものなので、
水道水と〝おちゃけ〟の組み合わせながらも、話は一気に盛りあがった。

もちろん支那と韓国への毒舌攻撃はすさまじく、すでに両国はフルボッコ状態。
その攻撃の矛先はアメリカにも向けられ、オバマ弱腰外交もボッコボコにされたが、
「それでもアメリカ人は好き」というテリー君。

また、筋金入りの支那ぎらいでもあるが、やはり支那人は別。
そういえば数年前、テリー君は支那人留学生を9カ月間、自宅にあずかっていた。
何があったのか、ホストファミリーから追い出され行き場のなくなった哀れな高校生に、
やさしく手をさしのべてやったのだ。

支那人留学生が帰国する時、テリー君はこう言った。
「いいか、何度もいうけど俺はお前の国が大っきらいだ。でもお前は永遠に
俺の息子だからな……いつでも帰って来いよ」(←芝居がかってるけど、やけに泣かせるぜ)
その彼は再び来日を果たし、いまは駒澤大学に通っているという。

そう、ボクもテリーと同じで、支那と韓国の現政権は大きらいだが、
個人は別。わが家に来た支那人留学生の李さんはとても賢い素敵な女性だったし、
韓国人の友人たちはみな心のさっぱりしたいい奴ばかりだ。
政治ってやつはいつだって個人を翻弄しやがる。

キナく齋テリー君よ、また遊びにおいで。
日本人をひたすら罵倒する韓国人歌手の動画」を肴に、
おいしい水道水でも飲みながら鍋を囲もうではないか(←この家は春夏秋冬、鍋ばっか)。
それにしても、(蛙みたいに)水だけでよくまあ喰ったもんだな。



※追記
言わずもがなであるが、「真珠湾奇襲」は奇襲でも何でもない。
ルーズベルト米国大統領が日本の外交暗号と海軍暗号を解読し、
事前にハワイ真珠湾攻撃を承知していたことは、いまや周知の事実だ。
ルーズベルトはアメリカをヨーロッパの戦争に参戦させるため、日本の
攻撃を知りつつ、故意にハワイの太平洋軍司令部に情報を伝えず、
太平洋艦隊を生け贄にしたのである



 

2 件のコメント:

正しくは胡塞齋(迂塞齋という戒名を予定) さんのコメント...

臭いヤカラとお付き合いがあったとは存じ上げず・・・愚生は「病弱で小柄で無口」を宗とするので・・・尚、182cm/90kgであり、今は高校41年生だと思われます。

・・・と言いつつ、(鉄管ビールで)すっかりご馳走になり、ありがとうございました。帰途は適度に下の道を走っていたら、すぐに花の木の交差点に遭遇し、そこからは半ば「オレの道」で無事、「川向うの危険地帯」を脱し、埼玉県の中心である大宮の高級住宅街(の中の兎小屋)に戻りました。

広島への原爆投下命令書を書いたと言われる(単なる都市伝説らしい)ハリー・トゥルーマン大統領(所詮、現職大統領死去による繰り上げ野郎)の出身地であり、昭和20年9月の降伏調印式に使われた艦船の名前であるミズーリ州なるところで1年間の洗脳教育をうけた結果がパトリオットを育成する最大の要因でした。ただ、愚生の暮らしたLebanon Mo.(Laclede County)は彼のマーク・トゥエイン氏を輩出した村の近くであり大変良いところで・・・・これ以上は長くなるので(既に、脈絡無く流し・・・)また日を改めて・・・

いずれにしても、パトリオットの敵は妄想国家である似非米国やら支那やら朝鮮やら似非左翼やら・・・であり、「人」では無いはず。我が国も妄想国家のヤカラを輩出しないように・・・人通りの少ない街角で咆えまくり続けて行きます。

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

胡塞齋様

実際よりは大きく感じられたもので、
身長と体重をまちがえてしまいました。
たぶん、貴兄が醸す大人君子の雰囲気がそうさせたのでしょう。

突風が吹く中、わざわざ「川向こうの危険地帯」においでいただき、恐縮です。

こっちも「川向こうの危ない人」のご来臨と
いうことで、とても緊張いたしました。
拙い鍋料理も鍋底までさらうように平らげて
いただき、おかげさまで面目をほどこすことができました。

鉄管ビール(水道水のこと)はいつでも、腹いっぱい飲めますので、遠慮なく申しつけください。

貴兄のおかげで冷蔵庫内の棚卸しができ、
ほんとうに助かりました。ゲストをもてなす
には、やはり鍋が一番ですね。