2012年2月12日日曜日

美味救心?

昨夜のディナーはカラス料理だった。
カラスの刺身にカラスの炙り焼き。

北関東のとある町のとある場所。
場所を明かさない約束で、全国各地から十数人が集まった。
ボクは今回が2度目。雑食性の長女もいっしょに参加した。

集まったのは新聞記者、料理学校校長、警察署長、市長、
大学教授、喫茶店主、NHK職員と多士済々。ひとくせありそうな面々が、
暮夜、人目を避けるようにして人家のはなれに集結した。

部屋のまん中には大きな囲炉裏。煤けた自在鉤には鉄鍋が掛けられ、
湯がグラグラ。囲炉裏端では竹串に刺したサンマやエビ、赤黒いカラスの肉が
じんわりと焼かれている。

この地域は伝統的にカラスを食するところ。寒ガラスはとりわけ美味で、
空気銃で仕留めた昨夜のカラスはどれも3年物のヴィンテージだという。

カラスを食べている、というと「気持ち悪ッ」と眉をひそめる人たちがいる。
クジラやイルカを食べる日本人を野蛮人扱いする傲慢な欧米人と同じ穴のムジナである。
彼らの好奇の目をさけるため、他言するにしろ写真を公開するにしろ、
「場所を特定しない」という約束事が交わされた。

炉端で燗づけした竹筒酒を酌み交わしながら、知らないもの同士でカラス談義。
肴はカラス以外にも、熊の手の味噌煮、鹿肉のロースト、蜂の子、そして
駱駝のペニス酒(強精酒だそうです)と、かなり怪しいものも混じっている。
前回はタヌキ汁もふるまわれた。珍味佳肴がこの会のテーマでもある。
カラス同様、雑食性の長女は「おいし~い」を連発しながらすべて平らげてしまった。

隣に座った警察署長。
「お近づきに、まァ一杯」と酒を勧めてくれた。
「あッ、畏れ入ります。でも、車で来ましたから……」
「まァ、いいから、いいから」
「(おい、おい)」←飲んでおりませぬ。ノンアルコールビール持参でした。

ところで熊の手は右手が美味といわれるが、その理由をご存知か。
「右手は蜂蜜をなめる手で、蜜の味がしみ込んでる。だから甘くておいしい。
じゃあなぜ左手はまずいのか? 熊は冬眠するでしょ。でも巣穴に外気が
入ってきて尻の穴がスースーする。で、左手で尻を押さえながら眠るんです。
だから不味い(笑)」
こんなホラ話を披露してやったら、全員大爆笑だった。


■追記
熊が左利きだったらどうするんだろ? 







2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

勞さん

秘密結社の皆様に提案と言うかお願いが有ります。

結社の皆さんだけで楽しまず全国津々浦々にカラス料理を広げ、全国の皆さんに奨励して欲しいのです。と言いますのは、我が家の裏の林を住処としてゴミ集積を狙って食い散らすや、あちらこちらに白い糞を垂れ流しするやでカー公憎しです。カー吉に頭にきている人たちも数知れずと考えます。何とか退治する方法はないものかと考え、「食べるのが一番」と結論したのです。

数年前に東京都も退治に乗り出しかなりのトラップを仕掛けたのですが結果は芳しくなかったのではありません?。

人間が食糧・蛋白源として捕獲することになればアットいう間に乱獲で減少となるはずで、
その前に結社の方たちが”美味し食べ方”のレシピを
売り出せばベスト・セラーになるかも!

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

匿名様

同感。食べるのが一番です。

かつて韓国ではカラス肉が賞翫され、
高値で取引されたと聞きます。
おかげで全土からカラスが消えてしまった。

カラスの肉はハト肉などと比べ、
約3倍くらい取れます。量がたっぷり
取れるんです。おまけにおいしい。

ボクが食べたカラスは、
都会の残飯をあさっているそれではなく、
サツマイモの皮を食べて育ったカラスで、
肉にほのかなスイートポテトの香りがします。

肥料として畑にまいた芋の皮をカラスが啄む。
それをエアーライフルで撃つわけです。

しかしカラスは頭がいいんですね。
人間の顔なら10人くらい記憶するといわれています。だから猟師の乗った車のナンバーも憶えてしまうんですね。

で、遠くからその車を発見するといっせいに逃げてしまう。「とても賢い動物です」と猟師さんが言ってました。

カラス料理のレシピは
「カラス 料理」で検索すると出てきます。
肉はおいしいですが、あの黒光りした
カラスを想像するとげんなりします。

囲炉裏端でちょん切ったカラスの首実検を
したのですが、やっぱ気持ち悪いです。
もっと愛くるしい鳥だったらいいのにねえ。