2011年7月18日月曜日

応援やつれ

スーパーで買い物していたら、知り合いの奥さんから、
「なんか、ずいぶんお痩せになられたみたいね」
と声をかけられた。
「ええ……たぶん応援やつれだと思います」

なでしこジャパンがついにやってくれた。
女子W杯サッカー決勝。アメリカとの決戦で、
ハラハラドキドキの末にPK戦でみごと勝利をもぎ取った。

昨夜は8時に寝床へ入り、朝まだきの3時過ぎに起きて、
テレビの前に陣取った。愛国者の女房も覚悟は同じである。

しかし応援空しく、なでしこは最初から苦戦を強いられた。
プレスがきついのか、いつものパス回しができない。
ボールを追いかけても、短足がネックで後れをとってしまう。
きゃしゃな身体が力負けして軽々と吹っ飛ばされる。
ああ、それでも必死にボールを追いかける健気な娘たち。

わが家のなでしこたちもサッカー好きで、
長女は高校・大学とフットサル部、
次女も米国留学中はサッカー部の一員だった。
周りは臼のような尻をした巨人のような選手ばかり。
その彼女らにど突かれたりこづかれたり……。

まるでなでしこジャパンそのものだが、
それでもボールに食らいついていったんだ、
と目撃証拠がないのをいいことに、本人はひとしきり自慢する。

次女の試合は一度だけ目撃したことがある。小学校の授業参観の時だ。
たしかディフェンダーだったと思うが、ボールが来ないのに退屈したのか、
試合中、お友だちと一緒に地べたに座り込み、お絵描きをしていた。

ボクが「コラーッ! 何やってんだァ」と怒鳴ると、あわてて立ち上がったが、
相手チームの選手がボールをもって突進してくると、
「キャーッ!」と叫んで逃げていってしまった。こりゃ、ダメだ……。
留学中の〝武勇伝〟がにわかに信じ難いのは、キャーキャー叫び
ながら逃げまどう、世にもふしぎな光景が目に焼きついているためだ。

MVPと得点王に輝いた澤穂希選手は、アメリカのプロリーグに在籍中、
7歳年上の連邦政府役人と恋に落ち、一緒に暮らしていたという。
しかし「結婚orサッカー」の狭間で悩み、ついに恋人から、
「君に専業主婦は似合わない」と引導を渡され、結婚を断念したという。

その決断が正しかったかどうかは澤にもたぶん解らないだろう。
しかし世界一のなでしこジャパンを率いたキャプテン澤は、
一世一代の晴れ舞台で、たとえようもないくらい輝いていた。

積年の夢を実現し、女子サッカーの頂点に立ったなでしこたち。
にわかに目標を失い、燃え尽き症候群にならなければいいのだが。

ああ、それにしても、ゴールシーンは何度見ても興奮する。
興奮ついでに、決勝のアメリカ戦は丸々2度見てしまった。
こんなことなら、早起きする必要などなかった?

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

勞さん: 数年前に心筋梗塞を患い、糖尿病の
予備軍とも診断され血圧には気を付けています。医者に130/80mmHg以下を維持するように指導され、毎朝起床時の6時、就寝時の
23時に検査し記録を採っています。最近は良い子になっていますので毎朝・毎晩のレベルは合格の範囲内で安心していました。

ところが今朝我がなでしこ軍がPKで勝って優勝した直後に(6時半頃だった思います)計量すると最近の記録の140/82mmHgではありませんか!

自分ではクールな人間と自負していましたが、無意識なうちに体が反応するのですね。怖いですね。

あるテレビの報道では一兆円の経済効果がある由で有難い話です。


 
 

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

匿名様

午前10時からの再放送を最初から見ていたら、
1回目に叫んだ同じところで、
「バカ、何やってんだよ」
「どうしてレッドカードなんだよ! 
おまえの眼は節穴か?」
などと、同じセリフで毒づいてる。

女房にいわれて初めて気がついたが、
これってちょっとヤバそう。

《無意識なうちに体が反応する》
のはいいけれど、前と同じセリフを
しゃべってるっていうのは、
なんだかとても《怖い》。