2012年1月17日火曜日

尻の毛までむしられて

韓国人は二言目には戦後賠償のことを口にする。
日本は賠償したことはしたが額が足りない、とこう言うのである。
韓国人は日本が粒々辛苦の末にようやく賠償したという事実を、
ほんとうに分かっているのだろうか。

何度もいう。1965年の日韓正常化、すなわち「日韓基本条約」が
締結された当時は、韓国経済は最低の状態だった。このままでは
北朝鮮にやられてしまう。朝鮮半島の共産化を恐れた日本とアメリカにとって、
韓国経済の立て直しは喫緊の課題だった。

当時、日本は敗戦の痛手からようやく立ち直ったばかりで、外貨保有高はわずかに
18億ドル(現在は約1兆1510億ドル)しかなかった。1ドル360円の時代である。
それなのに、李承晩以下歴代の韓国トップは、できるだけ日本から金をむしり取ろうと
ごねにごねて、締結に至るまでなんと14年間も首を縦にふらなかった。

そして無償3億ドル、有償2億ドル、民間借款として3億ドル、計8億ドル
を搾り取ったのである。加えて日本は53億ドルにもおよぶ在韓資産を
丸ごと放棄している。尻の毛までむしりとられ、寒空に放り出された感じである。
当時、後の首相になる宮澤喜一は、
「朴正煕(当時の韓国大統領)は日本の有り金をぜんぶ持っていくつもりか!」
と激怒、肩をふるわせて嗚咽したという。

平和条約が締結されれば、一切の対日請求権は放棄される。
が、韓国は「まだまだ足りない……」とむちゃくちゃを言う。
国際法など知っちゃあいないのだ。

韓国は今日の経済発展を自力で成し遂げたかのような顔をしているが、
すべては47年前の日韓基本条約にさかのぼる。もちろん恩に着せるわけではない。
ないが、すべて日本人の血と汗と涙の結晶である8億ドルのおかげなのだ。
この賠償金によって韓国経済はテイクオフが可能となり、今日の基礎を築いたのである。

その事実を知ってか知らずか、日本は何も手をさしのべてくれなかった、
みたいなことを平気で言う。おまけに「日帝36年」のために韓国の発展は遅れてしまった、
などと負け惜しみまで言う始末。日本は韓国から徹底して収奪したというが、
実際はすべて日本からの持ち出しだったことは広く世界に知られている。
儲けるどころか、有り金はたいてせっせと韓国の国づくりに尽力したのである。

「日韓併合」は英語でannexation of Korea (建て増しの意)という用語を使う。
欧米諸国がやったような、宗主国が植民地を搾取、人民を奴隷にして豊かになる、
といった苛斂誅求のcolonization(植民地化)とはまったく別物なのだ。

現に日本は、教育やインフラの整備といった韓国の近代化に、
乏しい財源の中から巨額の資金を注ぎ込んだ。
国内の、特に東北地方など貧しい地域からは、
「なぜ外地に投資して内地に投資しないのか!」
という不満の声が一斉にあがったくらいなのである。

現在の価値観で過去を断罪するという愚を犯してはならない。
日本の大陸進出と韓国併合は決して許されるべきものではないが、
弱肉強食の帝国主義の嵐が吹き荒れていた当時の世界情勢を鑑みれば、
やむにやまれぬ事情でもあったのだ。

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