2010年9月25日土曜日

読書で気慰み

ヤケ酒を飲んでもヤケ食いをしても、この鬱屈から逃れられそうにないので、
今は「ヤケ読み」をしている。つまりヤケクソの読書で気散じをしている。

鬱屈の原因は、いうまでもなく尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件である。
日本政府はとうとうarrogantな成金中国の前に膝を屈してしまった。
無理が通れば道理引っ込む――この失態は後々まで祟り、
日本人の誇りは限りなく傷つけられるだろう。

こんなふうに気分がムシャクシャした時は、たいがい酒を飲んで憂さを晴らすが、
今回はなぜか本を読む。お奨めは、英国作家R・D・ウィングフィールドの
ジャック・フロスト警部シリーズだ。フロスト警部はロンドン郊外デントン市の名物警部。
刑事コロンボみたいにヨレヨレのスーツとコートを一着におよび、
あたりかまわずお下品なジョークを飛ばし、女性を見れば卑猥な妄想をたくましくし、
すきあらば豊満なヒップに指を立てるといったセクハラを平気でする。

ならばコロンボみたいに頭脳明晰かというと、そうともいえず、
捜査はいつも行き当たりばったり。いよいよ真相に迫ったかと期待すると、
必ず裏切られガッカリさせられる。でもこのしょぼくれ警部、
いっこうに風采の上がらぬダメおやじだが、実にしぶとい。
犬猿の仲の署長からどんな悪態をつかれようとも柳に風で、決してめげない。

イギリス流のブラックなユーモアが全編にあふれ、読み終わると、
きれいなネエちゃんとinappropriateなrelationshipを結んだ時のような
満ち足りた気分にひたることができる。警察小説はそれほど得意な
ジャンルではないが、フロスト警部・シリーズだけは別。僕のイチオシは
『フロスト気質・上下』で、900頁にもおよぶ大部ながら、
読み始めたらジェットコースターみたいに止まらなくなる。

腰抜けニッポンのぶざまな外交にはほとほとガッカリさせられるが、
同じぶざまでも、フロスト警部のそれにはそこはかとないユーモアと光明がある。
《浮世のことは笑うよりほかなし》と山本夏彦は言った。
僕も師匠に倣い、渋っ面ながら苦く笑うことにしている。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

嶋中労さま

私ですよ、ONO哲です。

民主党が政権を取ったとき、
万歳を声高に叫んだ有権者たちは、
今何を思うのでしょうか。

出来るワケもない公約を信じた大馬鹿ども、
この結果はその有権者の責任でしょうね。

高速料金の無料化とか、あれも、あれも、
皆消えて行きます。

自民党でさえ追い出された小沢ですよ、
その小沢の男の履歴書(顔つき)で分からんのかな?

カイワレ菅など抹殺でっせ。

情けないアホどものせいで、
中国の属国にならないことを願います。

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

哲様
なんやずいぶんお見限りでしたな。
お元気どすか? 
やけに怒ってはりますけど、
月のモンでも来てはるんどすか? 

中国の属国になることを心配してはるけど、
もともと日本はアメリカはんの囲いものでっしゃろ? 
それよりもっと景気の良さそうなパトロンに乗り換えようってことですさかい、
心配することなんかあらへん。

日本という国は、自分の身を自分で守れへんくらい情けな~い国どす。肝っ玉がカイワレくらいの極細なんでっしゃろな。ここいらが年貢の納め時なのかもしれまへんな。