オランダやデンマークといった国は巨人の国だ。
その彼らに伍して、リリパット王国(小人国)の我らが戦士たちは
よく戦った。南アフリカのサッカーW杯の話である。
かつてドイツに行ったときも、(なんてでかい奴らなんだ)と、
巨人国を肌で感じたものだ。ドイツとオランダは言語や民族的には同類で、
ドイツ人をドイツ語でDeutsche(ドイチュ)というが、オランダ人は英語で
Dutch(ダッチ)という。元来、同じ単語なのである。
一方、明治期の日本人は揃ってチビだった。英国に留学した漱石などは、
自らを〝東洋の豎子(じゅし)〟と嘲り、神経衰弱になってしまったが、
漱石より8㎝も小さい外相の小村寿太郎(150㎝)は「ネズミ」というあだ名を
モノともせず、その立ち居振る舞いは立派で、
威風あたりを払うものがあったという。
北京で各国外交官が居並ぶなか、清国の李鴻章が、
「日本人はみな閣下のように小さいのか?」とからかったのに対して、
「いや李閣下のように大きいのもいますが、大男は知恵が回らないので、
相撲などとらせて生計の道を与えてます」とやり返したという。
その大男たちは今、野球賭博問題でヒーヒー言っている。
社会常識に欠け、知恵が回らないのは相変わらずだ。
優勝候補と目されるオレンジ軍団のオランダ人も、昔はチビだったらしい、
と司馬遼太郎の『オランダ紀行』にある。博物館にあった古いベッドを見て、
(160㎝程度か……)と推理したのである。その推理を某人類学者がこう
補強している。「オランダ人はインドネシアを植民地にしてから背がのびたのです」
オランダは350年もの間、インドネシアを支配。苛斂誅求で臨み、
国家財政の3分の2を同国からの収奪で支えた。
〝コルクの上に浮かんだ国オランダthe cork on which the Netherlands floats〟
という言い方がある。欧州の小国家オランダは、東インド(インドネシア)という
〝コルク〟のおかげで水没をまぬがれている、と周辺国家に皮肉られたのである。
インドネシアに寄生したおかげで栄養豊かな大男になったオランダ人。
1942年、リリパットの日本軍はジャワ島に上陸、たった9日間で
オランダ軍を放逐する。しかし日本軍が敗れると、いけ図々しくも
インドネシアの再植民地化を図ろうとするが、とうとう独立を認めざるを
得なくなるや、あろうことか今度は手切れ金を要求した。
オランダは骨の髄まで寄生虫国家だったのである。
そのオランダを昭和天皇が訪問した際、民衆は天皇に向かって
卵や魔法瓶をぶつけた。オランダ軍捕虜を虐待したから、というのだが、
結果的にしろインドネシアの独立を助けた日本
(独立戦争ではインドネシア国軍に加わった日本の義勇兵が
2000人近くいて400名が戦死)とオランダの、
いったいどっちに理があるというのか?
アフリカの地で、大男たちを前にして戦っている小人国の健気な同胞たちを見て、
オランダの犯した過去の罪過をあげつらうのも大人気ないとは思うが、
これも愛国心の発露か、ついそんなことを思ってしまった。ニッポン、がんばれ!
2 件のコメント:
労さん:またまた知識の光を注いでくれて
有難う御座います。悪逆非道のオランダ(人)をバッタバッタなぎ倒してくれて痛快です。
でも、過日見た元NHKのキャスター(?)
池上教授のTV番組でオランダもやるもんだ
(良い意味で)と感心させられ事がありました。と言うますのは、今楽しんでいる英会話のクラスで”Go Dutch 割り勘" が何処から発生したのかが話題となったのですが英国の先生も分らず、「昔、儲けを随分奪われたその仕返しとしてオランダ(人)を貶める表現なのでしょう」との説明でしたが、その回答を池上教授が与えてくれたのです。
ご存知のとおりオランダは国土の1/4が
海抜ゼロ以下で海水をくみ出すために人々は苦労したのだそうです。 そこで水をポンプアウトするために風車・水車を考案したの
ですが当然お金が掛かりました。その費用を
皆で分担した、すなわち”割り勘”にしたのだそうで、そのなごりで”Go Doutch"と言う言葉が生まれたとか。言葉を代えれば”苦労を皆で担うBurden Sharing"の精神がオランダ(人)にはある事になります。美徳
ですよね。
経済が悪化し、失業者が膨れあがった時に
日本でも”Work Sharing"の必要性が
云われましたが、このワーク・シアリングは
オランダ生み出したシステムのようです。
そんなオランダ(人)なら対日本戦で
何故得点をShareして呉れなかったのか、
ケチ!
匿名様
そうですね、W杯サッカーでもsharingの精神が発揮されていれば楽にリーグ突破できますよね(笑)。さて、僕はずいぶんオランダの悪口を書いてしまったけど、別にオランダが憎いわけではなく、国家エゴイズムというものはそんなもんかな、と諦観しているだけでして、言葉を換えると、ちょっぴりニヒっているわけであります。いつも面白いコメント、ありがとう。
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