2014年2月5日水曜日

「世界市民」なんてどこにもいない

「わが国」といわず「この国」という人がいる。
「国民」という言葉をきらい、「市民」と言いたがる人もいる。
民主党や社民党議員などはその代表で、そのイデオロギーに同調する
人たちもまた「市民」と称し、「市民運動家」などと胸を張る連中もいる。

ボクの身近にも市民運動家を気取る市議会議員がいる。
とってもいい人で、友人の列に連ねたい人の1人なのだが、
ボクには彼女の唱える革新やら改革が口先だけの偽善に思え、
また自民党など「保守」勢力を激しくきらっているところもあって、
どこか心を開けない自分を感じている。

「国民」と「市民」の違いは何だろう。
ある人は「国境の観念のあるなしだ」と言う。
「市民」には国境がない。
国境なんていうややこしいものがあるから紛争が絶えない、あんなもの
無くしてしまえばいい、というのが彼らの言い分である。ボーダーレスになれば
人種を超え民族を超え、地球上の全人類が仲良く交わることができる。
これが「市民派」の考える平和のイメージである。

たしかに高邁な理想で、そうなってくれればどれだけ幸せだろう、
と夢想しないでもないが、このような「平和」がかつてこの地球上にあっただろうか、
と考えると、残念ながら過去にも現在にもそんなおあつらえ向きの平和は存在しない
し、この先も存在しないだろう、という確信じみた現実に引き戻されてしまう。

かつて民主党の鳩山由紀夫首相は、東シナ海を〝友愛の海〟にしようと唱え、
また「日本の国土は日本人だけのものではない」などと発言した。
その結果はどうなったか。とどのつまりは、日米同盟関係のほころびと見てとられ、
支那も韓国もロシアも「しめた!」とばかりに攻勢に出てきたのである。

ロシアのメドべージェフ首相などは2度にわたって択捉島を訪問、
北方領土はれっきとしたロシア領だと高らかに宣言した。
また、尖閣諸島周辺では支那の漁船が領海侵犯し、日本の巡視船に体当たりを
食らわせた。さらに韓国の李明博大統領は支那の尻馬に乗って竹島に上陸、
天皇が訪韓するのなら土下座して謝罪することが条件》などと、
外交儀礼上考えられないような非礼な発言をして澄ましていた。
いずれも自民党政権下では起こりえなかったことである。

市民運動家がそのまま首相になったりすると(菅首相のことです)、
歴史観、人間観、国家観が激甘のため(なんてったって「性善説」に立脚してんだもんね)、
結局こういう不測の事態を招いてしまう。

では真の平和はどうしたら成立するのか。
答えは簡単だ。国境を明確にし、互いにそれを尊重し合った上で、
仲良く交わる――これ以外にない。

それを実現するためには、国境の観念をしっかり保持した「国民」が必要で、
この観念こそが国防の礎となる。国境の観念を持たず、「世界市民」などと
いう、ありもしない観念を弄んでいる「市民」に国の防衛は任せられない。

「市民派」は別名「リベラル派」などと呼ばれる。
「リベラル」とは何か。辞書には〝自由主義的な〟とか〝進歩的な〟などと
のんきなことが書かれているが、ボクの辞書にある「リベラル派」は、
《何かというと反体制や反権力を気取る薄っぺらな人たち》のことで、
《崩壊した社会主義に、いまだにシンパシーを寄せている「喪家(そうか)の狗(いぬ)」
の意味でもある。要は口先だけで良心的なポーズを気取る〝ええかっこしぃ〟
が「リベラル派」の正体なのである。

「市民派」を標榜する口達者な連中には、よくよく気をつけたほうがいい。




←この衒学趣味の坂本龍一や大江健三郎なども
「リベラル派」の代表で、日本の国力を減じようと、
必死に〝脱原発〟を叫んでいる。
なにが〝教授(坂本のニックネーム)〟だ、
バカバカしい。 

4 件のコメント:

木蘭 さんのコメント...

しまふくろうさま、こんばんは。(*^^*)

「日本国民」の木蘭でございます。


「天下に住む者たちが大家族のように仲良く暮らそう」

これは日本が建国された時に神武天皇が発せられた詔りです。
全世界の人々が、
本当に大家族のように仲良く暮らせたらこんな素晴らしいことはありません。

でも、これは「日本人」だからこそ持つことのできる理想です。

日本では孝行や礼儀、博愛などの正しい心を培って理想国家にしていきましょうと2000年以上も前から奨励されてきましたが、
他の国は、こうした日本の高邁な精神を相容れません。


確かに同じ人間ではあるけれど、
国によって性質、性格、考え方などはまったく違いますから、リベラルな考え方は最初から無理なことだと思います。


「国境を明確にし、互いにそれを尊重し合った上で 仲良く交わる――これ以外にない」としまふくろうさまが仰せのように、
きちんと「線引き」をした上で仲良くしていくことが一番いいと私も思います。

「この線から入ったらダメ!」と、
子供の時によくやりましたよね。

そうなったら入るほうに非があるので、
少しくらい意地悪されても涙をのんだものです。(笑)

やはりどんなことにも「線引き」が大切ですね。





帰山人 さんのコメント...

労師、〝国境の観念をしっかり保持した〟者が「国民」ですか…
ドイツの国民観念は血統主義でしたが、
フランスの国民観念は出生地主義でした。
労師の国民観念はどちらでしょう?
国境を明確にし、互いにそれを尊重し合った上で仲良く交わる――
そんなおあつらえ向きの平和は存在しないでしょう。
国境を明確にし、それを尊重しない他国民は
血統も出生も問わず根絶やしにする――
これ以外にない、それがファクトであります。

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

木蘭様

外国人とつき合うとよく分かりますが、顔かたち、言語、習慣……みんな違います。でも、相手を思いやる気持ちさえあれば意思は通じます。

要は相手国の文化や歴史に敬意をもって、対等につき合えば、友情が育まれるということなのです。

人間同士が100%理解し合うというのは不可能です。夫婦、親子の間柄でもそれはむずかしい。ましてや外国人となれば、誤解を生むタネは無数にあります。

ボクには理想主義的なところもありますが、冷徹なリアリストの面もあります。
ですから左翼進歩主義者たちの言い分も
よく分かるのです。でも、いかんせん甘い。
人間観が決定的に甘いのです。

民主党の〝鳩サブレ〟などが典型で、
夢見がちなお坊ちゃまがそのまま大人に
なっちゃった、というような男です。
こんな夢想家に国の舵取りを任せたのですから、混乱するのは必至でした。

左翼は何をやってもうまくいきません。
アメリカもフランスも悪くなるばかりです。
「わが国」の安倍さんこそ期待の星です。


ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

鳥目散帰山人様

相変わらず過激だなァ。
閣下の過激さはどこから来るのでしょうね。

こどもの頃から過激だった?

それとも過激な本の読み過ぎ?

あるいは手の込んだ自己韜晦?

でも過激な発言にはいつも必ず裏があって、たいがいはブラックなユーモアなんだよね。

ボクは閣下に『悪魔の辞典』を書いてほしいですね。得意な分野で言えば、「コーヒー篇」とか「映画篇」とかで、強烈な毒を効かせた辞典を書いてほしい。

鳥目散帰山人の『新・悪魔の辞典』。
売れまっせー。