先年亡くなった米原万里のエッセイを読んでいたら、お見合いのベテランという友人の話が
紹介されていた。その友人はテレビにもよく出てくるタレントで、おまけに美人らしい。
それでも過去に十数回見合いをこなし、いまだゴールに到っていない。
で、その彼女曰く。相手の性格や育ち方、健康などを知る一番手っ取り早い方法は、
「いっしょに食事をすること」だという。
《食卓での振る舞い、食べる速度、食べ物の口への運び方、咀嚼の仕方、
こういうことをさり気なく、でも念入りにチェックするのよ。結婚したら、毎日のように、
食事をともにするのだから、こういうところが気になったら、長続きしないと思うの》
(『旅行者の朝食』より)
なるほど正論だ。相手が極度の偏食家だったり、逆に馬並みの大食漢だったり、
またくちゃくちゃと音を立てる無粋な男だったりすると、ちょっぴり考えこんでしまう。
いっしょに食事をすると、相手の来し方数十年のすべてが食卓の上に出る。
これはもう、一夜漬けのにわか訓練などでは決して覆い隠せない、
血液型占いや星占いなどよりはるかに信憑性のある人間観察法といえる。
わが家が映画『男はつらいよ』の熱烈ファンだということはすでに述べた。ただし、
寅さん一家に一点だけ気に入らないところがある。寅さん以下、おいちゃんも
おばちゃん(三崎千恵子が一番ひどかった)も、さくらも博も、箸の持ち方が
めちゃくちゃなのだ。あんな持ち方では、寅の好物の芋の煮っころがしだって
満足につかめやしない。
そのことを隣の棟に住む宮崎晃(シリーズ第6作目までの脚本家)さんに指摘したところ、
「いや、そんなことはないよ。みんな上手に使えるよ」
と反論していたが、映画を見れば一目瞭然。みごとに全滅である。
見てくれがどうあれ、食えれば文句ないだろ! 当節はこう言って開き直るのが流行っている。
戦後はこの種の「結果オーライ」が主流で、バカタレ(おバカな芸能タレント)などは
ほぼ100%全滅だ。時代劇などでも親指を立て、危なっかしい持ち方をする俳優が多い。
そしてまた年配の人ほどその傾向が強いのだから、世も末である。
親の果たすべき責務なんて「しつけ」と「言葉づかい」だけで充分だろう。
が、たったこれだけのことなのに、満足にできない親が多すぎる。
わが娘たちもそのうち将来の伴侶となるべき男を選ぶだろう。
その選定条件の中には、「箸使いのきれいな人」という一条が設けられるにちがいない。
ボクと女房がいつもうるさく言ってきたので、箸使いに関しては点数が辛いのだ。
石部金吉金兜(いしべきんきちかなかぶと)の異名をもつボクは、
娘2人に対して何かとうるさいことを言う。
「体育会系でなきゃだめ」「教養(教育ではない)のない男はだめ」
「朝日毎日の愛読者はだめ」「愛国者でなきゃだめ」「韓国歴史ドラマを見るヤツはだめ」
「皇室を敬わないヤツもだめ」「イケメンはだめ」「ビンボー人は絶対だめ」――とまあ、
言いたい放題で、ハードルをどんどん高くしているわけなのだが、全部でないにしても、
7~8割くらいは聞き入れてくれるのではないかと淡い期待を抱いている。
将来の娘婿になるかもしれない哀れな男たちよ! せいぜい頑張るんだよ。
←石原慎太郎の息子・良純。右手の親指が
おっ立ってしまっている。しつけが悪いとこうなる。
『亡国の徒に問う』なんて本を書いてる場合じゃない。
こんなお粗末な箸の持ち方をする息子こそ
〝亡国の徒〟ではないか。もっとも芸ノー人で
まともな箸使いができるものなんて皆無だけどね。
箸ぐらいちゃんと持て、このバカヤロー!
※言葉づかい
「ら抜き」言葉や「さ入れ」言葉などは論外。
「すげぇー」「チョー~」「うざい」「~じゃないですか」
「~でぇー」……切りがないからやめる。
要は女子中高生などが車内でしゃべってるような
教養のカケラもない話し言葉は厳禁ということ。
紹介されていた。その友人はテレビにもよく出てくるタレントで、おまけに美人らしい。
それでも過去に十数回見合いをこなし、いまだゴールに到っていない。
で、その彼女曰く。相手の性格や育ち方、健康などを知る一番手っ取り早い方法は、
「いっしょに食事をすること」だという。
《食卓での振る舞い、食べる速度、食べ物の口への運び方、咀嚼の仕方、
こういうことをさり気なく、でも念入りにチェックするのよ。結婚したら、毎日のように、
食事をともにするのだから、こういうところが気になったら、長続きしないと思うの》
(『旅行者の朝食』より)
なるほど正論だ。相手が極度の偏食家だったり、逆に馬並みの大食漢だったり、
またくちゃくちゃと音を立てる無粋な男だったりすると、ちょっぴり考えこんでしまう。
いっしょに食事をすると、相手の来し方数十年のすべてが食卓の上に出る。
これはもう、一夜漬けのにわか訓練などでは決して覆い隠せない、
血液型占いや星占いなどよりはるかに信憑性のある人間観察法といえる。
わが家が映画『男はつらいよ』の熱烈ファンだということはすでに述べた。ただし、
寅さん一家に一点だけ気に入らないところがある。寅さん以下、おいちゃんも
おばちゃん(三崎千恵子が一番ひどかった)も、さくらも博も、箸の持ち方が
めちゃくちゃなのだ。あんな持ち方では、寅の好物の芋の煮っころがしだって
満足につかめやしない。
そのことを隣の棟に住む宮崎晃(シリーズ第6作目までの脚本家)さんに指摘したところ、
「いや、そんなことはないよ。みんな上手に使えるよ」
と反論していたが、映画を見れば一目瞭然。みごとに全滅である。
見てくれがどうあれ、食えれば文句ないだろ! 当節はこう言って開き直るのが流行っている。
戦後はこの種の「結果オーライ」が主流で、バカタレ(おバカな芸能タレント)などは
ほぼ100%全滅だ。時代劇などでも親指を立て、危なっかしい持ち方をする俳優が多い。
そしてまた年配の人ほどその傾向が強いのだから、世も末である。
親の果たすべき責務なんて「しつけ」と「言葉づかい」だけで充分だろう。
が、たったこれだけのことなのに、満足にできない親が多すぎる。
わが娘たちもそのうち将来の伴侶となるべき男を選ぶだろう。
その選定条件の中には、「箸使いのきれいな人」という一条が設けられるにちがいない。
ボクと女房がいつもうるさく言ってきたので、箸使いに関しては点数が辛いのだ。
石部金吉金兜(いしべきんきちかなかぶと)の異名をもつボクは、
娘2人に対して何かとうるさいことを言う。
「体育会系でなきゃだめ」「教養(教育ではない)のない男はだめ」
「朝日毎日の愛読者はだめ」「愛国者でなきゃだめ」「韓国歴史ドラマを見るヤツはだめ」
「皇室を敬わないヤツもだめ」「イケメンはだめ」「ビンボー人は絶対だめ」――とまあ、
言いたい放題で、ハードルをどんどん高くしているわけなのだが、全部でないにしても、
7~8割くらいは聞き入れてくれるのではないかと淡い期待を抱いている。
将来の娘婿になるかもしれない哀れな男たちよ! せいぜい頑張るんだよ。
←石原慎太郎の息子・良純。右手の親指が
おっ立ってしまっている。しつけが悪いとこうなる。
『亡国の徒に問う』なんて本を書いてる場合じゃない。
こんなお粗末な箸の持ち方をする息子こそ
〝亡国の徒〟ではないか。もっとも芸ノー人で
まともな箸使いができるものなんて皆無だけどね。
箸ぐらいちゃんと持て、このバカヤロー!
※言葉づかい
「ら抜き」言葉や「さ入れ」言葉などは論外。
「すげぇー」「チョー~」「うざい」「~じゃないですか」
「~でぇー」……切りがないからやめる。
要は女子中高生などが車内でしゃべってるような
教養のカケラもない話し言葉は厳禁ということ。
4 件のコメント:
ROUさん、こんにちは。
あーあ、亜◎ちゃんも奈◎ちゃんもかわいそうに・・・w
以上
追伸
箸の持ち方については、私もかみさんもまったくROUさんに同感です。
NICK様
「かわいそうに」と思う人もいれば、
「うらやましい」と思う人もいます。
NICK家もそうだと思いますが、
箸の持ち方ひとつでもちゃんと
しつけておけば、あとできっと感謝されます。
しつこいようですが、「躾(しつけ)」
という字は〝身ごなしが美しい〟と書きます。
その美しい所作を、ウムを言わせず子に
(押)しつけるのが「しつけ」の要諦です。
NICKさんがいつも口酸っぱく言っていること
でしたね。
労さま
めんどくせぇーオヤジだこと。
なんてね。
そんな労さまが好きなのだ。
なんとなく、なんとなく・・・
【労さまのお悩み相談室】へ
公開はしておりませんが、
超めんどくせぇ輩が、
ただ今ボクのブログに噛みついてます。
労さまは政治を語りますが、
厄介な輩は入ってきませんか?
どう対処したらエエの?
おせーて。
なごり雪様
幸いなことに厄介な輩は〝なごり雪〟様
の他にはおりません(笑)。
みなお行儀のいい愛国者ばかりで、
これも日頃の薫陶のたまものかと……(ヒヒ)
きわどい政治的発言もやってますが、
ボクなんか影響力ゼロですから……
敵さんもハナから勘定に入れていませんよ。
対処法ねえ……
ひたすら無視し続けるしかないんじゃない?
物書きは内容証明が送られてきたり、
訴えられたり、ということに比較的
慣れているからかしら、
とにかく無視して相手にならないことです。
コメントを投稿