2012年10月4日木曜日

ニセモノ嫌い

ボクは韓国ドラマをいっさい見ない。だが義母や叔母は大好きで、叔母などは
何度も韓国へ行き、自殺したパク・ヨンハの家にまで押しかけたことがある。
そんな熱烈ファンに向かって「あんなもの見るのはおよしなさい」とはなかなか言えない。

ボクが韓国ドラマを見ない理由は単純だ。ウソで固めたものだから――これに尽きる。
まず登場人物たち。男優もそうだが、女優は100%といっていいほど整形していて、
どれもみな同じ顔で区別がつかない。これは「少女時代」や「KARA」、「ワンダーガール」
といった女性歌手グループも然りで、「鼻筋が通ってどんぐり眼」という白人女性を
マネたワンパターンで一貫している。「ツリ眼エラ張り」という民族的特長に自信が持てず、
親からもらった顔、というより民族のDNAというべき顔に不服で、
あろうことかメスを入れて切り刻むというのだから、なんとも卑屈で浅ましい。

街でめぼしい女の子を探す芸能スカウトたちの選考基準がふるっている。
とにかく脚のキレイな子を探してこい。顔なんてどうにでもなる
脚だけキレイなら他はどうでもいいだなんて、ずいぶんバカにした話ではないか。
女性なんて単なる性の愛玩物くらいにしか思っていない韓国社会の実相が
透けて見えるようだ。韓国の女性たちはここまで人間性を否定されて
腹が立たないのだろうか。誇りというものがないのだろうか。

最近ではお隣の支那で〝変身ツアー〟と称するプチ整形ツアーが人気だという。
整形先進国の韓国へ行って、みんなで美しく変身しよう、というわけである。
しかし帰国時の税関で「おい、顔がまるでちがうぞ」というトラブルが続出。
以来、整形ツアーには身分証明書の携行が義務づけられたという。

韓国は儒教の国で、儒教の最大徳目と云ったら「孝」だ。子供たちが親の前で必ず
眼鏡を外すのは、「親からいただいた両目に不服はございません」という意思表示が
そうさせる。ところが親から受け継いだ顔(ふつうは目も鼻もある)には大いに不服です、
というのが昨今の整形ブームで、親が子に勧めるだけでなく、自分もついでに便乗しちゃおう、
というのだからわけがわからない。その間の整合性がまるでない。

身体髪膚(はっぷ)これを父母に受く、あえて毀傷(きしょう)せざるは孝の始めなり(「孝経」)
 人の身体はすべて父母から恵まれ与えられたものだから、
傷つけないようにするのが孝行の始めである――。
このくらいのことはかつて東夷と呼ばれバカにされた我ら蛮人にもわかっている。
それなのに、儒教国家の優等生を自任する韓国人は、なぜかくも嬉々として身体を
毀傷するのか。そこのところがさっぱり分からない。

整形はまだいい。問題は歴史ドラマだ。これはもうめちゃくちゃで、史実もクソもない。
以下、東洋史家の宮脇淳子氏の話をかいつまんで言う。16世紀の李朝期に実在した
妓生(キーセン)を主人公にした『ファン・ジニ』というドラマがある。ファン・ジニは漢詩を
解し、歌舞音曲などの技芸にすぐれたキーセンだった、ということだが、史料がほとんどなく、
記録が1、2行残っているだけだという。で、ドラマではありったけの想像力(妄想ともいう)
を駆使して……といえば聞こえがいいが、とにかく史実無視、やりたい放題のドラマだという。

まず衣裳の派手なこと。キーセンは身分としては奴隷以下。人権のない奴隷以下の存在だから、
ほんとうに貧しかった。ところがドラマの中には、さまざまな色柄のチマチョゴリを着たキーセンが、
さながらファッションショーみたいに登場してくる。

そもそも李朝時代はみな貧しくて、民間人は色のついた服は着られませんでした
食べ物にすら困っているのに高価な輸入品である染料を買えるはずもない。
だからみんな白い服を着ていた。…(略)…朝鮮人の衣服が白いので、
沿海州に入植したロシアの先兵であるコサックたちは、
朝鮮人を「白鳥」という隠語で呼んでいたんです」(宮脇氏)

一方で、日本統治時代、韓半島にいた日本人は時に柄物のチマチョゴリを着たりした。
朝鮮人にとっては「柄物を着るのは豊かな日本人」というイメージだった。おそらく
こうした屈辱的な歴史のせいだろう、優越した日本文化に対抗するため、時代考証など
おかまいなしに、豪華絢爛な衣裳をキーセンに纏わせる。
そのけばけばしさはエスカレートするばかりだ。宮脇氏は言う。
韓国人にとっての歴史は、こうであってほしかった、という願望そのものでもあるのです
何度も言うが、韓国人にとって歴史は〝ヒストリー〟ではなく〝ファンタジー〟なのだ。

安く買えるからと、日本のテレビ局は韓国ドラマを大量に買い入れ、これでもかというくらい
流し続けている。結果、「韓国にはあんなすばらしい歴史があったのね」などと勘違い
する無知なおっちょこちょいも出てくる。韓国人も「こんな立派な国を日本は蹂躙した。許せない」
と日本のオバサンたち以上に勘違いしてしまう。ウソの歴史を吹き込まれる両国民の、
どちらも不幸なのである。

「戦後、アメリカは敗戦国日本の国民を〝洗脳〟するために、ほとんど無料で
自国製テレビ映画を提供したそうです。わたしたちはアメリカの生活の豊かさにあこがれ、
すっかりアメリカナイズされてしまいました」(宮脇氏)
それと同じ日本の〝韓国化〟が今、じわじわと進行しつつある。

ウソで固めた韓国歴史ドラマにゆめゆめ惑わされてはいけない。
かのファション・デザイナー、ジョルジォ・アルマーニだって言っている。
私はニセモノが嫌いだ。見せかけの真実は見たくない

←こんなド派手な衣裳はあり得ないのです。
嗚呼! ウソで固めた韓国歴史ドラマ。
いつか必ず歴史から復讐されますぞ
(『ファン・ジニ』)







 

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