2011年4月6日水曜日

浮生夢のごとし

民間調査機関によるアンケート結果では、
関東周辺の「住んでみたい街」ベスト①が吉祥寺、
「子育てしやすい街」のベスト①が新浦安だった。

海に近い新浦安駅周辺は、千葉では「住んでみたい街」
ベスト①の人気エリアでもあった。高層の億ションが建ち並び、
緑豊かな街並みもオシャレ。浦安マダムは〝マリナーゼ〟
などと呼ばれ、憧れの的だったという。

が、あの震災で一変。液状化現象で、電柱は倒れ、
住宅は傾き、車は砂に埋もれた。そしていま、
断水だけでなくガスも下水道も使えず、
マリナーゼたちは糞便をビニール袋に入れ、
暮夜こっそりゴミ置き場に捨てているという。
復旧のメドはまったく立っていない。

震災によって埋め立て地の弱点がすっかり露呈。
不動産価格は暴落の一途をたどっている。
華やかな注目を集めたウォーターフロント地区は、
これで一気に寂れていってしまうのか。

まさに一朝にして天国から地獄へ逆落としだ。

一方、階段から逆落としになり、鎖骨を折って入院中の
老母(88)を昨日見舞った。ちょうど就寝中だったが、
目を醒ました母に「どう? 具合は?」と優しく尋ねたら、
「どなた様ですか?」と言われた。
母も一朝にして壊れていた。


2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

お母さんは壊れたのではありません。
階段から落ち、骨折したショックがまだ
強烈に残っていて、記憶が一時混乱しているだけですよ。

岩手・宮城・福島・茨城の震災が大きく報道されている中に埋没しているような浦安・我孫子の液状化現象の被害に驚愕しています。この歳になると浦安はデズニーランドに繋がるのではなく山本周五郎の”青ベカ物語”を連想し、大田舎です。そんなファンシーな
街になっていたとは知りませんでした。こちらこそ田舎者なのですね~。

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

匿名様

『青べか物語』なんて懐かしいですね。
昔はたしかに大田舎。
でも、いまはファンシーな街。
でも、液状化でべか舟が渡れそう……。


なんとも悲惨な話ですね。

さて母へのお気遣い、痛み入ります。
最期まで孝養は尽くそうと思っております。