赤坂の「Wakiya 一笑美茶楼」で結婚30周年をささやかに祝った。
テレビなどでもお馴染みの脇屋友詞が経営する中国料理店である。
目と鼻の先には、和食を世界に広めた村田吉弘の「菊乃井赤坂店」がある。
脇屋さんは女房の数十年来の知り合いで、村田さんとも古い馴染みだ。
ボクも同い年の村田さんを京都で丸1日取材につき合わせたことがある。
和食をユネスコ無形文化遺産に登録させた最大の功労者ともいえる村田さんは、
打てば響くといった勘のいい男で、話っぷりは立て板に水でよどみがない。
話し言葉がそのまま編集の手を加えずとも立派な記事になってしまう、という
得がたい人物で、(この男は切れ者だな)と、会うたんびに感心させられる。
脇屋さんはテレビや雑誌で頻繁に顔を売っているから、さぞや高慢ちきの
〝すれっからし〟だろうと思いきや、実際は腰の低い謙虚なひとで、
偉ぶったところなどひとつもない。女房曰く。「料理は〝ヌーヴェル・シノワの旗手〟
などといわれてるけど、基本がしっかりしてるから浮ついたところが微塵もない。
味つけも上品で、出来不出来のバラツキがなく、いつも安定している」
と大絶賛。ボクもその評価には賛成だ。
今日もテーブルを回って挨拶に来た脇屋シェフとしばし歓談。
内緒で北京ダッグをサービスにつけてくれたのは僥倖だった。
わが家には誕生日などの記念日があると、ちゃんとしたレストランで会食する
という〝しきたり〟がある。娘たちがまだ小さい頃から続けている、いわば嶋中家の
慣習みたいなもので、和洋中の名だたる店の料理をできるだけ生で体験させてきた。
以前は首都高で都心まで繰り出した(所要時間は約30分)ものだが、車だと
お酒が飲めないので、最近はもっぱら電車。次女が横浜住まいなもので、
待ち合わせは渋谷近辺が多くなった。和光市から渋谷までは副都心線の急行で
わずかに20分。横浜にも乗り換えなしで行けるから、なんとも便利になったものだ。
女房はプロの料理人向け月刊誌『専門料理』の元編集長で、
退社後は仲間と月刊『料理王国』を立ち上げ、今はフリーの料理記者として
がんばっている。専門はイタリアンとフレンチだが、最近は和食にも強くなり、
寿司の名店を訪ねるといった連載企画ももっている。
よく訓練された舌と犬のような嗅覚の持ち主で、
その感度のよさは圧倒的で、少なくともボクの1000倍くらい敏感だ。
そのため、料理の評価は自ずときびしいものになる。ホンモノばかりに
接している(ほとんど自前です)ので、イカモノはすぐ見破ってしまう。
コーヒーにもうるさくて、名店といえどもお粗末なコーヒーは一刀両断。
現在、彼女のお眼鏡にかなっているコーヒーはほんの数店
(豆香洞にバッハ、ダフニ、KAFE工船、帰山人氏の馬馬コーヒー?など)に限られる。
ボクはというと、前にも言ったが自称〝のどめくら(味オンチのこと)〟で、
腹が減ってりゃ何でもうまいのクチで、専門分野と思われてるコーヒーだって
味覚評価となるとかなり怪しい。
その味覚オンチの怪しい男が、『コーヒー おいしさの方程式』などという
技術本の編集にかかわっているのだから、つい
♪ 未来は そんなわるくないよ へ、へい、へい(笑)。←「恋するフォーチュンクッキー」より
などと歌いたくなってしまう(AKB48の隠れファンなんでちゅ)。
この新刊本、明日あたりには書店に並ぶだろうから、ぜひぜひ手にとってほしい。
話変わっていま、台所では長女がモロッコで食べたという「クスクス」を作っている。
出来上がりが楽しみだが、なんと「1週間分作っちゃったァ!」と台所で叫んでる。
馬が食うほど作ってしまったらしい。いつものことながら加減ってものが分かってない。
「いっぱい作ってやったから毎日食べてね!」だって、泣かせてくれるぜ(ウェーン!)。
朝昼晩と、毎食クスクスかよ……
フォーチュンクッキーのおみくじはきっと大凶だろう(笑)。
←「Wakiya」の前菜盛り合わせ
テレビなどでもお馴染みの脇屋友詞が経営する中国料理店である。
目と鼻の先には、和食を世界に広めた村田吉弘の「菊乃井赤坂店」がある。
脇屋さんは女房の数十年来の知り合いで、村田さんとも古い馴染みだ。
ボクも同い年の村田さんを京都で丸1日取材につき合わせたことがある。
和食をユネスコ無形文化遺産に登録させた最大の功労者ともいえる村田さんは、
打てば響くといった勘のいい男で、話っぷりは立て板に水でよどみがない。
話し言葉がそのまま編集の手を加えずとも立派な記事になってしまう、という
得がたい人物で、(この男は切れ者だな)と、会うたんびに感心させられる。
脇屋さんはテレビや雑誌で頻繁に顔を売っているから、さぞや高慢ちきの
〝すれっからし〟だろうと思いきや、実際は腰の低い謙虚なひとで、
偉ぶったところなどひとつもない。女房曰く。「料理は〝ヌーヴェル・シノワの旗手〟
などといわれてるけど、基本がしっかりしてるから浮ついたところが微塵もない。
味つけも上品で、出来不出来のバラツキがなく、いつも安定している」
と大絶賛。ボクもその評価には賛成だ。
今日もテーブルを回って挨拶に来た脇屋シェフとしばし歓談。
内緒で北京ダッグをサービスにつけてくれたのは僥倖だった。
わが家には誕生日などの記念日があると、ちゃんとしたレストランで会食する
という〝しきたり〟がある。娘たちがまだ小さい頃から続けている、いわば嶋中家の
慣習みたいなもので、和洋中の名だたる店の料理をできるだけ生で体験させてきた。
以前は首都高で都心まで繰り出した(所要時間は約30分)ものだが、車だと
お酒が飲めないので、最近はもっぱら電車。次女が横浜住まいなもので、
待ち合わせは渋谷近辺が多くなった。和光市から渋谷までは副都心線の急行で
わずかに20分。横浜にも乗り換えなしで行けるから、なんとも便利になったものだ。
女房はプロの料理人向け月刊誌『専門料理』の元編集長で、
退社後は仲間と月刊『料理王国』を立ち上げ、今はフリーの料理記者として
がんばっている。専門はイタリアンとフレンチだが、最近は和食にも強くなり、
寿司の名店を訪ねるといった連載企画ももっている。
よく訓練された舌と犬のような嗅覚の持ち主で、
その感度のよさは圧倒的で、少なくともボクの1000倍くらい敏感だ。
そのため、料理の評価は自ずときびしいものになる。ホンモノばかりに
接している(ほとんど自前です)ので、イカモノはすぐ見破ってしまう。
コーヒーにもうるさくて、名店といえどもお粗末なコーヒーは一刀両断。
現在、彼女のお眼鏡にかなっているコーヒーはほんの数店
(豆香洞にバッハ、ダフニ、KAFE工船、帰山人氏の馬馬コーヒー?など)に限られる。
ボクはというと、前にも言ったが自称〝のどめくら(味オンチのこと)〟で、
腹が減ってりゃ何でもうまいのクチで、専門分野と思われてるコーヒーだって
味覚評価となるとかなり怪しい。
その味覚オンチの怪しい男が、『コーヒー おいしさの方程式』などという
技術本の編集にかかわっているのだから、つい
♪ 未来は そんなわるくないよ へ、へい、へい(笑)。←「恋するフォーチュンクッキー」より
などと歌いたくなってしまう(AKB48の隠れファンなんでちゅ)。
この新刊本、明日あたりには書店に並ぶだろうから、ぜひぜひ手にとってほしい。
話変わっていま、台所では長女がモロッコで食べたという「クスクス」を作っている。
出来上がりが楽しみだが、なんと「1週間分作っちゃったァ!」と台所で叫んでる。
馬が食うほど作ってしまったらしい。いつものことながら加減ってものが分かってない。
「いっぱい作ってやったから毎日食べてね!」だって、泣かせてくれるぜ(ウェーン!)。
朝昼晩と、毎食クスクスかよ……
フォーチュンクッキーのおみくじはきっと大凶だろう(笑)。
←「Wakiya」の前菜盛り合わせ
6 件のコメント:
しまふくろうさま、こんばんは。(*^^*)
「焼きタラコのおにぎり」がひとつあれば大満足という~とても安上がりにできている木蘭でございます。
あらためて、御結婚30周年、おめでとうございます。
とても素敵なお時間を過ごせたようですね。
また、来月はしまふくろうさまのお誕生日もありますから~今度はどのようなお店でお祝いをされるのか、今からとても楽しみです。(*^^*)
外食をほとんどしたことがないので、
写真を拝見しながら、
「へぇ~。こんなお料理もあるのね」と、
とっても楽しんでおります。(笑)
おとといより、建物の錆がひどい部分を金ブラシでこする作業をしています。
山側の湿気が多い場所なので、
全体的に錆がひどくなっていました。
二日間錆落とし。
そして今日かか錆止めのペンキを塗り始めました。
あろうことかペンキが目に入ってしまい・・・。
ラッカー系でしたので痛いこと痛いこと。(ノД`)・゜・。
上下のまぶたが少しばかりヘンですが、
今は痛みもおさまりました。(^_^;)
明日はゴーグル忘れないようにしよっと。(笑)
ここのところ寒さが一段と厳しいです。
どうぞ温かくしてお過ごし下さいね。(*^^*)
嶋中労さま
おはようございます。あわせてご結婚30周年
おめでとうございます。
前職では自分自身の向上に飲食は必要でしたので
『専門料理』を毎月読み年に数回、食事に上京
していましたが、脇屋さんと村田さんには
縁がありませんでした。ま、これからも
百姓には無いでしょうね。
最近はいかに腹を減らすかを考えていて
自分で育て収穫した米に季節の野菜、手作り
味噌があれば十分に豊かな食生活が出来ると
思うようになりました。他に必要な当然買い
求めますが・・・
宮沢賢治の『雨にも負けず』見たいですがね。
結びに百姓の好きな言葉を書かせて頂きます。
《おいしいは幸せ!》
今年もよろしくお願いします。
埼玉県の田舎者でした。
木蘭様
おはようございます。
建物の錆び落としとは大変ですね。
業者ではなく自らやるのですね、驚きました。
ペンキが目に入ったらこれまた大変。
でもペンキまみれになっている木蘭さんを
想像すると、ちょっとおかしい(笑)。
わが家の長女は玉ネギを刻むときは、
スキーのゴーグルをはなしません。
木蘭さんもゴーグルをしっかり着けて、
素敵なお目々を傷つけないようにして
くださいね。
尼僧って、毎日やることがいっぱいあるんですね。でもすべてが修行と思えば、
また楽しからずや、といったところでしょうか。がんばってください。
来月の会食(長女との合同誕生会)は
たぶんイタリアンになると思われます。
田舎者様
おはようございます。
「おいしいは幸せ」
いい言葉ですね。ほんとうにそう思います。
味噌は手づくりなんですね。
自分で作った野菜と手づくり味噌があれば、
たしかに他は要りませんね。まさに宮澤賢治
の世界です。
わが家は「美食」がらみの仕事をしていますが、ふだんの食事はきわめて質素。
ただ生活にはメリハリ、ハレとケの必要性
を感じておりますので、ハレの日には一張羅をバリッと着込んで出かけていきます。
そしてプロの味を堪能します。
どんな分野であってもプロの世界は厳しいです。ところが、セミプロみたいな料理を出して澄ましているものもいます。
ボクもはしくれながらプロを自認しています。プロとは「常に向上に飢(かつ)える精神」といったものでしょうか。少しでもいい、今より上のステージに行きたいと願う飽くなき追求心といってもいいと思います。
やはり人生は修行なんですね。
上をめざさない精神には魅力がありません。
現在に安住するひとは残念ながらボクには無縁です。
『雨ニモマケズ』はとてもいい詩です。
サウイフモノニ ワタシモナリタイ……
嶋中労さま
こんばんは!
先程、自分のブログを開いて驚き半分
笑い半分でした。
それは労さまからのコメントの投稿が
あったからです。文を書く事が仕事と
している方に読まれるとボロが出てき
ますので、嬉しいような恥ずかしいよ
うな気持ちです。
なので正直に自分の自己紹介を書かせ
ていただきます。
今の職業、百姓、前職ホテルマン
ソムリエ嫌仏蘭西料理のマネージャー
上さん今の職業、主婦嫌農産物加工
前職、ホテルにてパテシエ
前職のミーティングにて話していた
事を想い出しましたのでここに書か
せて頂きます。
《あなた達がお客さまからお店の問い
合わせや予約の電話を受ける時がある
その時はすでにレストランを楽しんで
いて食事もしているのだ》
料理人の気持ち、サーヴィス人の気持
ち、食べ手の気持ちが重なる事を今で
も望んでいますが難しいですね。
コメントを投稿して頂き
ありがとうございました。
埼玉の田舎者でした。
田舎者様
こんばんは。
前職がフランス料理店のマネジャー兼
ソムリエで、奥様がパティシエとか。
そのお二人が、
《味噌と少しの野菜を食べ》と、
雨ニモマケズに頑張っていらっしゃる。
素敵なご夫婦ですね。
また時々そちらにおじゃまします。
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