2013年7月1日月曜日

酒とバカの日々

いたって無趣味だから、金はほとんど使わない(ものは言いよう。まるであるみたいに聞こえる)。
着るものはユニクロのTシャツに短パンだし、ゴルフやパチンコ、競馬にも興味なし。
バーやクラブのはしごもしないし、国内外の旅行にもまるで関心がない(長女とは正反対)。

金の使い途といったらせいぜい酒代と本代だけ。
それに若い水っ気のあるオンナはうっとうしいから願い下げ(大きく出たね)。
元はオンナだったという〝おばさんたち〟がいちばん気楽でいい。

おじさんの友は少ないが、おばさんの友だちはいっぱいいる。
なぜか昔から、おばさんとかおばあさんにはもてるのだ(自慢にならんよ)。
おじさんという種族はダメだな。社会的地位とかメンツ、体面ばかりにこだわって
なかなか胸襟を開こうとしない。バカになりきれないのだ。

その点、おばさんはいい。元はオンナでも、今はそんなややこしいもの、あっさり捨てている。
だからメスを意識しないで済むし、こだわるべき社会的地位などハナからないのだから、
大口開けてガハガハ笑うし、「亭主は役立たずでね……」などと、閨房での秘め事も
あっけらかんと教えてくれる。逆にいうと、この目の前のおっさんは人畜無害の元オトコだから、
何を話しても安心、とハナから見切っている(グスン)。

これでも昔は〝危険な匂い〟をまき散らし、若いオンナたちの心を虜にしていたものだが、
今やすっかり警戒心を解かれ、危険な匂いどころか加齢臭ばかり発散する
「無菌無精子男」に見られている。そこがちょっぴり不本意で哀しい。

今、夢中になって読みふけっている佐伯泰英の『居眠り磐根シリーズ』は、
直新影流の達人・佐々木磐根(旧坂崎)が主人公。この男、実によくもてる。
女だけでなく、男にももてるというのだからモノホンだ。

ストーリーは単純で、いわゆる剣劇と〝江戸市井もの〟がチャンポンになったような趣き。
28巻目となると、さすがにマンネリ化し中身もダレてきたが、ここまで来たら最後まで
(現在43巻目が発売中)つき合ってやるか、と1日1冊のペースで読み進めている。

若い頃は変に気負って、エンターテインメント的な小説なんて邪道だし堕落、
などと勝手に独り決めし、いわゆる〝純文学〟系の堅ッ苦しい本ばかり読み、
終始眉間に皺を寄せては、しかつめらしい顔を売り物にしていた(ナンパ戦術なんですゥ)。

が、40代になる頃から、司馬遼太郎や池波正太郎、藤沢周平といった作家に親しみ、
以後、純文学の桎梏から解き放たれ、エンターテインメント系に急傾斜していった。
面白くなければ小説じゃない――ようやく肩の荷が下りた心境だ。

時代小説のよさは、サムライの倫理観や市井の人たちの義理人情を学ばせてくれる
ところにある。昔のチャンバラ映画みたいに、読むほどに世の中の正邪美醜のすべてを
学ぶことができる。そして最後は正義が勝つというハッピーエンド。

ボクは小説でも映画でもハッピーエンドでないと機嫌がわるい。それと巧まざるユーモア。
若い頃は、暗~い小説や気の滅入りそうなATG映画ばかり観ていたが(あれも時代の空気か)、
歳をとると、アンハッピーとはいわないまでも実生活がもろ深刻なせいか、
せめて映画や小説だけはハッピーであってほしい、と思うようになる。
何も金を払ってまで暗~い顔をしていたくはない。

酒を喰らいお気楽な小説を読み、おばさんたちとバカッ話に花を咲かせる。
人生、これ以上の快事があるものだろうか、と畏れながら愚考するのだが、
みなさんはいかがでしょう? ンーッ? なんか文句ある?




←テレビドラマの『居眠り磐根』。
まだ一度も観たことないが、
磐根役の山本耕史、おこん役の
中越典子はイメージ的には適役だと思う。
今小町のおこんさん、かわいいね。

 

14 件のコメント:

ジゼルブンチェン さんのコメント...

文句ありません♪

私はお酒は飲まないので、お金は服飾雑貨と
食べ物に使われます。

先日はインドネシア製のアタバッグをネットで
購入し、一人ウキウキ、ニヤニヤ。

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

ジゼル・ブンチェン様

今度はスーパーモデルの名できましたか。
でもどっちかというと、
ブンチェンというより分福茶釜って感じかな。

アタバッグを買ってニヤけているそうな。
そんなもの買ってどうすんの?
ネギとかダイコンを入れるわけ?

ところで七輪でのバーベキューは却下されました。Kさん曰く、「カッコ悪ッ!」だって。
彼も七輪しか持っていないんだ(笑)。
ウンウン、分かるなその気持ち。

木蘭 さんのコメント...

しまふくろうさま、こんばんは(*^^*)

剃髪してより、
男か女か、年をくっているのか若いのか、
とんとわからないと言われ続けております木蘭でございます(笑)

師匠曰く、
「バカになりきれる人ほど、頭がきれる(注・キレるとは違います)」と。

たぶんしまふくろうさまの周りは、
「頭のきれる」方々が多いのでございましょう(*^-^*)


テレビの長寿時代劇では~キャストの方までだいぶ高年齢化がすすんでしまいますね(^_^;)


本の世界なら何年経っても年をとらないのがいいなと。


勧善懲悪って~私も好きです。

あやふやに終わってしまったり、
不幸が目に見えてしまうような終わりは、
いつまでもお腹の中に消化できないものが留まっているみたいで~とってもいやです(T_T)

なんでも「さっぱり、すっきり系」がいいです(*^^*)

やはり年齢を重ねると~
さっぱり、すっきりは食べ物だけにとどまらないのでしょうか(笑)

明日のランチはフェタチーニ さんのコメント...

も~~~~カッコ悪いだなんて.....
それだけが楽しみだったのに~~~~

バッグはですねえ、私の御眼鏡にかなった
一級品ですから、ネギや大根、その他野菜類を入れても、
サマになる素晴らしいバッグです!!!

わかりました。BBQは諦めます....。

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

木蘭様

おはようございます。

頭のきれる連中に囲まれている、だなんて
買いかぶりすぎです。バカになりきる、
というより最初からバカなんですから苦労
はないのです。

「さっぱり、すっきり系」に賛成。
なんだか便秘薬のCMみたいですが、
いつまでもウジウジしているようなものは
苦手です。

たしかに歳を重ねると、勧善懲悪で最後は
ハッピーエンドというのがありがたいですね。
どうしてなんでしょうね。

人生、カウントダウンが始まると、
つまらないことで頭を悩まし、ムダな時間を
過ごしたくないという、生物学的な本能が
働くのでしょうか。

ボクはいつもハッピーでいたいし、
他の人もハッピーであってほしい。

そんなおあつらえ向きの人生などあり得ないでしょうが、だからこそ人間はハッピーになる
権利があるし、それはまた義務だとも思います。

人はみな、生まれながらにして生病老死の苦しみを抱えるが故にハッピーにならなくてはいけないのです

なんだか変な方向に行ってしまったな(笑)。
尼僧に対して偉そうな演説をぶってしまいました。ああ、恥ずかしい。どうかお赦しください。

木蘭様、懲りずにまた遊びに来てくださいませ。

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

明日のランチ様

ごめん。
Kさんは「カッコ悪いっスね」とは言ったけど、やらないとは言ってません。

言ってるのは小生で、Kさんに罪はないですから誤解のなきように。

七輪でBBQは、まあ風情はあるけど、
なんだか面倒くさくないですか?
ボクは面倒なことはすべて苦手で……

姫とKさんがBBQの準備をし、肉を焼き、
野菜を焼き、「はい、アーンして」という
段になったらボクが登場する、というのは
どうでしょう。そして後片づけする直前に
オサラバする。そういうのなら得意なんだけど(笑)。

別に七輪BBQにこだわらなくてもいいと思う。
みんなで弁当作って樹林公園にピクニック、
というのでもいいじゃない。
どうですか、姫様?



団地の麗 さんのコメント...

ちょっと長めのスカートに、団扇を持って
七輪を仰いでいる姿はまさしく、壇れいですねえ~  (自惚れている)

お弁当作ってピクニックも悪くないですけど、
面倒と言われたら、それも面倒な気がします。
老先生が作って、kさんと食べるだけなら大歓迎。

ただのお食事会でよいのではないでしょうか

う~~~~ん考えちゃいます。 ではまた

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

団地の檀れい様

あんまり悩まないでね。

檀れいでも檀蜜でもいいのだけれど、
きれいなネエちゃんが七輪をパタパタすれば、
そりゃあ絵になるわな。
でも団地の霊ちゃんは……?

いいよ、ボクが「作る人」、
あなた「食べる人」でも。
なにしろKさんったら、
ロクなもん食べてない人だかんね、
塩むすびでもう満面の笑みですよ。
安上がりでいいや。

問題は霊ちゃんだな。
食べるもんには何かとうるさいことを言う。
緑のなかでお弁当を広げるのって楽しいよ。

ボクとKさんは酒さえ飲めれば、いつだって
楽しいけどね。檀霊ちゃんは何飲む?
青汁? それともミルク?

木蘭 さんのコメント...

しまふくろうさま、おはようございます(^^)/

お言葉に甘えてまたまたお邪魔いたします。

昨日は軽い熱中症で~ちょいとダウンしてしまった木欄でございます(+o+)

半月ほど裏山などの草刈りをやっておりまして、
さすがに体力が続かなかったようです(^^;)


私なぞ、尼僧といえどもはしくれなので(笑)しまふくろうさまにはいくらでも偉ぶって頂きたく(*^-^*)

あ、いじめられるのは好きではありませんので~そのへんはなにとぞよしなに(笑) 


生老病死などの四苦八苦。

人間は確かにそれからは逃れられません。
しかし「苦」といっても感じ方は人それぞれ。

苦しみは様々な執着から起こると仏様は説かれておりますので、
執着の大きい人はうんと苦しみますし、
あまり執着しないような人は、そんなに苦しまずに生きていかれます。


気に入らぬ風もあろうに柳かな

落語の「天災」にあった(と思うのですがうろ覚えです(^^;))この川柳が好きです。

何があっても風に身を任せていれば、枝や幹が折れることはありません。

人間もいろんな風に抗わず生きていかれるなら、心が折れることもないのでしょうね。


生病老死の苦しみを抱えるが故にハッピーにならなくてはいけないとのお言葉は、ひとつの真理だと思います。

「苦しくったって~悲しくったって~」、
明るく前向きに生きることこそ大切なのですよね(*^-^*)





ランチはカスクルート さんのコメント...

じゃあ私は割りばしと、シートと自分の麦茶だけ持っていきます。

私食べ物にうるさくないですよ
雑食系ですから。 

楽しみにしています。(密かにプレッシャーを与えている)

Nick’s Bar さんのコメント...

ROUさん、

こんにちは。

腰痛の大悪化で家でくすぶっているおバカです。

そう、どうせおバカですよ。
ROUさんの友達なんだから。(たぶん)

ちなみに野外BBQ用のグリルならありますぜ。(炭はないけど)
いつでも貸し出します。

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

NICK様

嬉しい。
お言葉に甘えてBBQ用グリル貸してください。

なにしろ七輪しか持ってないという輩ばかり
で、実になんとも所帯じみていて、
都会派のボクとしては「ウーン」と
頭を抱えていたんです。

ありがとうございます。

それと腰痛の悪化とか。
これもおめでとうございます。

これで仲良くコルセットを巻けますね。
こんど、2人でコルセット巻きながら
タンデムしましょう(気色悪ッ!)。

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

ランチセット様

というわけで、七輪にはオサラバでき
そうです。NICKさんから借りるカッコいい
BBQグリルでお肉を焼き焼きしましょうね。

炭の用意はお願いします。
それと肉焼き係も。

ボクとKさんはもっぱら飲む役に徹します。

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

木蘭様

気に入らぬ風もあろうに柳かな

ボクもこの川柳はお気に入りのひとつです。

あと、こんなのも好きです。

裸にて生まれてきたに何不足

「♪苦しくったって~悲しくったって~」
木蘭さんの美声を聴いてみたい。
いつかNICKさんの伴奏で、
ハモりましょうね(笑)。