2012年9月8日土曜日

夏の夜の宴

去る8月24日、六本木のフランス料理店「ル・ブルギニオン」を丸ごと借り切り、
先に「第3回辻静雄食文化賞」を受賞したカフェ・バッハの田口護氏をお祝いする
会が開かれた。不肖わたくしめもスピーチを頼まれたので、
以下にそのお粗末な中身のあらましをご紹介する。



祝辞
 辻静雄食文化賞は「飲食業界のアカデミー賞」という人がいます。木村伊兵衛写真賞が「写真界の芥川賞」と呼ばれていますから、それと並称されて然るべき名誉ある賞だとボクは思っています。田口さんはもちろんお喜びでしょうが、お手伝いしたスタッフ全員も気持ちは同じであります。 
 さて堅い話はこのくらいにして、いきなり星占いの話をします。詩人の大岡信さんがこんなことを書いています。

《辻静雄さんと私との間には少なくとも2つの共通点がある。1つは生まれ月の星座が水瓶座であること。もう1つはかつて読売新聞で禄を食んだことがあること》と。
 辻静雄さんは1933年2月13日生まれの水瓶座でした。そしてかつては大阪読売新聞の社会部記者でした。水瓶座の男性は「知的でクールで二枚目」が多い、といわれています。辻静雄さんはまさしくそのまんまでした。また全世界の知識人の80%は水瓶座、といういささか怪しいデータもあります。エジソン、リンカーン、モーツァルト、シューベルト、メンデルスゾーン、ショパン……みんな水瓶座です。
 

 日本では徳川家康、夏目漱石、大江健三郎、嶋中労……(笑)あっ、高倉健もいましたね。実に錚々たる面々であります。なかには鳩山由紀夫やキム・ジョンイル、所ジョージなんていうのも混じっていていささか面食らうのですが、水瓶座は「奇人・変人・宇宙人」の宝庫ともいわれ、全世界の奇人変人の80%は水瓶座ともいわれてますから、宇宙人の鳩山由紀夫がいても少しもおかしくないのであります。
 

 では辻静雄さんと田口さんとの接点は何か。
必死こいて(こくな、そんなもん)調べましたところ、恋人同士とか夫婦になるとまことに相性がいい。田口さんは7月29日生まれの獅子座で、水瓶座とはとても相性がいいんです。
獅子座の大きな特徴の1つに「目に見えるものしか信じない」というのがあります。徹頭徹尾リアリストなんですね(田口氏はコーヒー業界にはびこっていた神秘主義を粉砕、科学的視点から焙煎や抽出技術を見直した)。ナポレオン、ヒッチコック、司馬遼太郎……獅子座生まれはみなリアリストであります。
 

 性格的には感情の幅が広く、思慮深く温かみがある。一生金運に恵まれ、賑やかな大盤振る舞いが好き(とってつけたような世辞だね、こりゃ)、なんていうのもあります。親分肌で何より気前がいいんですね。おかげで今夜はすっかりゴチになっております(笑)。
 

 筋金入りのリアリストを前にして星占いなどという、ちっともリアリスティックでない話をいたしました。ほんの座興でございます。田口さん、辻静雄食文化賞の受賞、ほんとうにおめでとうございます。心よりお慶び申し上げます。
          平成24年8月24日 一白先勝                            嶋中労

3 件のコメント:

帰山人 さんのコメント...

労師、とても勉強になりました。
「知的でクールで二枚目」である水瓶座の私奴、
いやぁ何事にもエクセプションはあるのだなぁ、
などと…。何故って、珈琲なんて些末な飲料に
絡み感ける連中は「痴的で狂って六枚目」ばかり…
あ、労師のコトじゃありませんよ。

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

帰山人様

自分で云うのも何だけど、星座占いというのはなかなかどうしてバカにできないな。
水瓶座は「知的でクールで二枚目」が多い、
なんてまったくそのとおりだもの。

たしかに子ども手当のハトちゃんみたいな
「痴的で狂って」というショボい例外はある
けど、概ね当たっているんじゃないかしら。

ところで閣下は何座なの?
まさか水瓶座、だなんて言うんじゃないよね。
せいぜいオペラ座、スカラ座、楽市楽座って
とこでしょう。

実はボクちゃんも水瓶座です、
なんて云わないでね。
満座の中で恥をかくよ(笑)。

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

帰山人様

あっ、ゴメン。
水瓶座って書いてあったね。
気がつかなかった。
大変失礼いたしました。

……ってことは、閣下とボクは辰年の
水瓶座ってとこまでおんなしで、
「知的でクールで二枚目」という
ところだけがちがうわけね。
閣下は「残り20%の人」ってわけなのね。

安心しました(しみじみ)。
くるくるパー度まで同じにされたら、
ご先祖様に申しわけが、ねえ、立たない……

ごめんね、仲間はずれにして。