仏人留学生のAlexiaは自身がコーカソイド(白色人種)のくせに、
白人顔の男の子は苦手(見飽きてる?)のようで、
「ボーイフレンドは絶対日本人がいい」と、凹凸の少ない
扁平なモンゴロイドの顔を絶賛している。趣味がちょっと変なのだ。
というわけで、モンゴロイド顔の典型でもある僕は、ある種の安堵感に
満たされながら、日々、彼女と接しているわけだが、同じ人間でありながら、
どうしてこんなに見てくれが違うのか、不思議でならない。
以前、アメリカのレストラン事情を視察するためのツアーに参加したときの話。
頭のはげ上がった冴えないオッちゃんがバスの運転手をつとめてくれたのだが、
ある晩餐会の夜、そのオッちゃんも正装して参加することになった。
これがみごとな変身ぶりで、威風あたりを払うような存在感があった。
正直「負けた……」という感じだった。オッちゃんのほうが主賓で、
貧相な体格の我われのほうが、まるで運転手のように見えたのである。
彼らは数百年も洋服を着ていて、からだが服によくなじんでいる。
が、日本人の洋装は実質まだ百年にも満たない。
どこかチグハグで不釣り合いに見えるのはそのせいだろう。
日本の歴代首相も、各国首脳の集まるサミットなどに参加すると、
体格の貧弱さと押し出しの弱さで、どうしても見劣りがする。
それならいっそ、背広なんぞ脱ぎ捨てて、袴羽織で出席したらどうか。
胴長短足の我らが体型は、和服を着てはじめて生き生きと躍動する。
今日はあいにくの雨。慶應志木高校の文化祭に行って、
イケメン男子を物色するつもりだったAlexiaは、
行くべきか行かざるべきか、今、深刻に悩んでいる。
モンゴロイドの若者たちよ、勇気ある者は、この奇特な白人少女の
ボーイフレンドになってはくれまいか。顔がヒラメみたいに扁平であれば
あるほど、「カワイイ」といってくれるのだから、遠慮することはない。
Bonjour!(こんにちは)と一声かけてやってほしいのだ。
6 件のコメント:
サラリーマンの頃労さんと同じような経験を
しました。輸出先のトラックターメーカーの工場の方々を食事に招待した時にレストラントに正装で現われた彼等達の立派な事!油まみれなオーバーオールの姿から大変身で、お見事の一言、自信が溢れている感じでした。
おっしゃるとおりG8,G20等々のサミットに出席の我が歴代の首相は見劣りしますね。
紋付袴着用もGood Ideaです。体格で負けるなら、言葉で勝負はどうですか?勿論本題は優秀な通訳を使って堂々と論を張って下さい。ファーストネームで呼び合う仲かになるには世間話を通訳なしで出来なくちゃーね。
でも不用意にTrust Meは駄目ですよ。
話が変なほうに行っちゃった様ですみません。
匿名さん
コメントありがとう。おっしゃるとおり、
コーカソイドやネグロイドは体格が立派ですね。でもね、そんなこと気にすることないんです。
僕はいつも明治期の小村寿太郎外相を思い出すんです。彼は五尺(150㎝)の小軀で、
ついたあだ名が「ネズミ」だった。
でも、彼には日本人としての誇りと気概があった。有名な逸話があります。
北京で外国高官が居並ぶ中、清国の李鴻章が
《日本人はみな、あなたみたいに小さいのか?》
と揶揄したのに対して、
《いや李閣下のように大きいのもいるが、大男は知恵が回らないので、相撲など取らせて生計の道を与えています》
とやり返したという。
今の政治家の中に、小村ほどの太っ腹と諧謔の持ち主がはたしているか。
昔の話ばかり持ち出すのはいやなのだが、
昔の日本人のほうが格段に立派だったのだから、こればっかりは仕方がない
李鴻章をやりこんだ小村寿太郎さんの機知は
見事で、大喝采ものです。今の政治家に彼の爪の垢を煎じて飲ませたい。
西洋の皆さんのユーモア・ウイット・ジョークに接する機会がありその都度感心したものですが、その内の一つを紹介させて下さい。
ある会社の代理店会議後のパーテイーの時です。その会社の経理担当の女性職員は60歳に近いのですが美人で有名でした。
男性:カテイアさん、会社でのお勤め何年位 ですか?
美人:30年になります。
男性:エー? それじゃ貴女は3歳の頃から
お勤めなのですか?
笑いの中でパーテーは益々良い雰囲気で進行
しました。
この男性は英国人で、奥さんを同伴していました(この奥さんも美人)。女性をくすぐるこの巧さ。奥さんもこのようなくすぐりにコロッと陥落したのかも知れません。
匿名様
おもしろいですね。
そうしたユーモアやウィットは
たぶん心の余裕から生まれる
んじゃないかしら。
日本の政治屋さんに欠けているのは、
このユーモアなんですよね。
予算委員会などの中継を見てても、
互いにただ怒鳴り合うばかりで、
笑いがない。
日本人は「笑い」を
不謹慎とか不真面目と見る
傾向がありますね。
僕は先日、国立演芸場で落語を
聴いてきたけど、会場は笑いに
包まれてました。
日本人は稀代のユーモア感覚をもっている
と思うんですがね。
チョット自慢話をいいですか、ウイットの
話です?
ある時にデンマークのメーカーから値上げを通告して来ました。技術的な問題の話も有ったのでわざわざ出かけたのです。クリスマスに近い頃でした。 価格交渉では自社に有利な結果を引き出そうとお互いが構えるのが常ですが、私の発言が会議の雰囲気を和らげました。こう切り出したのです:
「日本でも物資高騰で値上げのオンパレードです。デンマークも一緒でしょう。だから
値上げを止めろとは言いません。但し、冬の
デンマークの太陽のように”低く”して欲しい」。この発言が相手に受けたのか値上げを最低限に抑える事が出来ました。
技術問題に移って、「あすこを改良して欲い、その改良が上手く行けば当然ここも改良しなければ駄目でその結果部品コストが下がるはず」と小出しに価格問題も絡めて改良要求を持ち出し相手の譲歩を得たのです。最後に相手責任者曰く 「お前はサラミ・ネゴシエーターだ。薄く、薄く、私達から利益を剥ぎ取って行く」。 これネゴシエーターにとって”勲章”ですよね?
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匿名様
サラミ・ネゴシエーターというのは
最高の勲章ですね。実にすばらしい。
この逸話で思い出したのは、吉田茂のこと。
インドネシアのスカルノ大統領が戦時補償を求めて来日したとき、その目的を察知した吉田は、
にこやかな笑顔でこう切り出したそうです。
「閣下のおいでをお待ちしておりました。
貴国はいつも台風を送って下さるので、
我われは大被害を蒙っております。
ぜひ補償をしていただきたいと、御来日を
心待ちにしていたのです」
そこで大爆笑となり、さすがのスカルノも
毒気を抜かれ、補償問題を持ち出せなかった
そうです。
匿名さんと同様、先手必勝ですね。
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