100歳以上の高齢者の行方がわからなくなっていても、
「どこにいるか知らない」と他人事のようにうそぶく親族。
そしてその異常事態を長期にわたって放置しておいた役人たち。
乳幼児をおっぽり出したまま数カ月も家を空け、哀れ死なせてしまっても、
「もっと遊びたかった」と悪びれない母性喪失の夜叉ママ。
女子高生のスカート内を盗撮し、教え子に猥褻な行為を強要し、
車内で痴漢行為を繰り返すハレンチな警官や教師……etc。
いったいこのニッポンという国は、どうなってしまったんだ?
日本はかつて子供を可愛がり、年寄りを敬い、
お巡りさんや教師を尊ぶ国だったはずではないか。
司馬遼太郎は「日本人の電圧が下がってきている」と嘆いていたが、
下がるどころかショートしかかっているような気がしてならない。
人間が壊れてきているのである。
テレビでは「日航ジャンボ機墜落事故」について報道していた。
遺族たちによる悲しい25年目の慰霊登山。
当時9歳だった息子を失った美谷島夫妻は、
『御巣鷹山と生きる日航機墜落事故遺族の25年』という回想ドキュメントを
著した。息子さんの名前は健。野球好きの息子に夏の甲子園を観戦させてやろうと、
大阪行きのジャンボ機に一人乗せたのが悲劇の序章だった。
「9歳で、しかも1人旅だった健。『ダッチロールの32分間』がどんなに怖かったか
と想像すると、私の胸は張り裂けそうになる」
と母親の邦子さん。テレビでは、
父親の善昭さんが尾根に向かってしきりに息子の名を呼んでいた。
傷ましくて、とても見ていられない。
一方で壊れかかった人間性や母性に絶望し、
また一方で「まだ信じられる」と安堵する毎日。
暑い夏はまだまだ続く。
2 件のコメント:
こんにちは。
前回に引き続き、またまた悲観的なコメントで申し訳ありません。
私は今の日本人の賞味期限がそろそろ切れかけているのではないかと思っています。
母親に餓死させられた二人の幼子はかわいそうだと思いますが、これで、この母のもつ母性を失ったとしか思えないDNAはここで次世代に受け継がれること無く終焉を迎えた。
日本において女性の社会進出が増えるにつれ、晩婚傾向は高まり、30・40で独身はざらになってきた。これは、あらゆる社会で女性は差別され、社会進出を妨げられてきたが、漸く父権主義の頚木から逃れることが出来た「おかげ」で社会進出できるようになったのだという。正直これは短見だと思う。
なぜなら、「社会進出」などと言う概念はほんのここ数十年の間に出てきたもので、民族の存続の根本に係わる本筋ではではないと思うからだ。
今、日本民族はその絶対数を減らすことでその存続を維持しようとしているのではないか。賞味期限の切れかけた民族の独自性に続く次の独自性をかもし出そうとする過渡期に来ていると思う。
つまり「少子化問題」などというのは存在しないのである。
どっかのお馬鹿なおばさん評論家が「お一人様の老後」というような本を出していたとおもうが、上に書いた民族的な存続戦略の一旦とかんがえれば、子供を持たないというのはある意味結果であり、ある意味正しい選択なんだろう。
NICKさん
コメントありがとう。なんとなく分かります。つまりすべての事象は〝大いなる意志〟によって起こるべくして起こっている、ということでしょうか。NICKさんはだんだん運命論者みたいになってきましたね。
日本の賞味期限という話だけど、期限があるくらいだから一番おいしかった時期というのもあるんでしょうね。僕は新酒も好きだけど古酒もまた好き、という欲張り屋で、要はアルコールなら何でもいいというわけなのだけど、年増女にも味わいがあるように、一国の消長にも春夏秋冬があって、それぞれに他と比較し得ない味わいがあると思う。
経済力を含めた日本の国力は徐々に弱まっていくと思うけど、幸福度なんていう物差しだってあるのだから、せいぜいロマンスグレーの素敵なジジイになればいいんじゃないかしら。
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