先日、NICKさんの伴奏で歌をうたった。ついでに録音もした。
ジャズっぽく歌ったのはFly Me To The MoonにWhat A Wonderful Worldで、
他にはOver The Rainbowやジェームズ・テイラー&キャロル・キングの
You've Got A Friend、スティーヴィー・ワンダーのI Just Called To Say I Love You、
それに中島みゆきの「時代」、ひばりの十八番「みだれ髪」などをたてつづけに歌った。
「ピアノは幼少のみぎりからやってたもんで……」
というNICKさん。
(なにが〝みぎり〟だ、おにぎりみたいな顔してるくせに)、
と内心思っていたのだが、
「そうだったよね、お育ちがよかったんだものね」
と得意のおべんちゃらを連発。気持ちよく伴奏してもらうためには、
ひたすら忍従の一字。何度でも頭(こうべ)を垂れなくてはいけない。
ところがNICKさんの奥方K子ちゃんは、Fly Me To The Moonを取りあげ、
「play among the starsのstarはもっと口を大きく開けて濁らないようにするの。
私にはどうしてもstirって聞こえちゃう。それとin other wordsだけど、wordsの
ズッがダメなのよね。ちょっと発音してみて。words、words、ウーン、まだダメだわね」
と、いやまあ、厳しいこと厳しいこと。さすがTOEIC満点だけあって、
へたな発音を耳にするとガマンできないタチらしい。
NICKさんの家はわが家から歩いて3分のところにある。
わが団地にはA棟からK棟まで全部で11棟あって、約1600世帯が住んでいる。
およそ5000人もいると、いろんな芸を持った人がいる。
もちろん英語の達人がいればフランス語やポルトガル語の達人もいる。
また医者もいれば弁護士もいるので、いざとなったら相談相手に事欠かず、
ほんとうに助かっている。
NICKさんとはかつてエレキバンドを組んでいた。
バンド名はちょっぴり自虐的なFlying Fossils(「空飛ぶ化石」の意)。
彼はキーボードで、ボクはヴォーカル&リズムギター。
他に天才肌のリードギター、後にプロになったドラマー、
そしてキレのいい低音を響かせるベースギターがいた(←全員この団地の住人です)。
ボクは技術的に一番ヘタっぴぃだったが、顔がよくて歌がうまい(←自分で言うな!)ので、
なんとかメンバーの一員に首の皮一枚でつながっていた。
NICKさんは「何でもござれ」と、どんなリクエストにも応えてくれる。
たとえド演歌でも、たちどころに合わせてくれるのだから、
さすがに「幼少のみぎりから」と豪語するだけのことはある。
歌っていてボクはしみじみ思うのだ。
(ああ、俺は歌手ではなく、なんで〝100円ライター〟なんぞになってしまったのだろう)と。
これは自慢なのだが、なんと言おう、実に惚れぼれするような声(容姿も)なのである。
(この美声だもんね、おばさんやおばあさんたちがキャーキャー騒ぐのもムリないわ)
ひとり、合点したものである。
俺ってもしかして生まれついての天才ヴォーカリストかもしれないぞ。
本気でそんなふうに思ってしまったのである。
←愛用のエレアコ。
見た目はサマになってるが、
技術的にはまだまだ未熟
そういえば先日、別の棟のIさんを前に弾き語りで「みだれ髪」を歌ったら、
Iさんは終始眼を閉じて聴いておったが(寝てたのかも)、聴き終わったら、
「ウーン……実にいい。心に沁みるとはこのことだね」
と、眼をウルウルさせておった。
本なんぞ書いてもちっとも売れず、印税なんてそれこそ目腐れ金(がね)だから、
近頃は創作意欲が少しも湧かず、本よりCDを出したほうが売れるんじゃないか、
などとマジメに考えている。少なくと「きゃりーぱみゅぱみゅ」よりは数段マシだろうと
真剣に思っているのだが、レコード会社からはいまだにお声がかからない。
いったいどこに目、じゃない耳をつけてんだ!
「野に遺賢なし」などというが、まだまだ〝遺賢〟は残ってまっせ。
いよいよとなったら動画サイトに投稿してみようかしら。
世界中から数百万回というアクセスがあったりして(うっとり)。
←わが〝おやじバンド〟の勇姿。
左端がNICKさんで、
中央のバンダナおじさんが
自他共に認める天才(天災?)ヴォーカリスト。
当時慶大生だったドラマーは今はプロに
なっている。この時の出演料はウン万円。
みんなで飲んじゃった
←NICKさんのかつての勇姿。
惜しい人を亡くし……
あ、いけねえ、まだ生きてた(笑)。
ジャズっぽく歌ったのはFly Me To The MoonにWhat A Wonderful Worldで、
他にはOver The Rainbowやジェームズ・テイラー&キャロル・キングの
You've Got A Friend、スティーヴィー・ワンダーのI Just Called To Say I Love You、
それに中島みゆきの「時代」、ひばりの十八番「みだれ髪」などをたてつづけに歌った。
「ピアノは幼少のみぎりからやってたもんで……」
というNICKさん。
(なにが〝みぎり〟だ、おにぎりみたいな顔してるくせに)、
と内心思っていたのだが、
「そうだったよね、お育ちがよかったんだものね」
と得意のおべんちゃらを連発。気持ちよく伴奏してもらうためには、
ひたすら忍従の一字。何度でも頭(こうべ)を垂れなくてはいけない。
ところがNICKさんの奥方K子ちゃんは、Fly Me To The Moonを取りあげ、
「play among the starsのstarはもっと口を大きく開けて濁らないようにするの。
私にはどうしてもstirって聞こえちゃう。それとin other wordsだけど、wordsの
ズッがダメなのよね。ちょっと発音してみて。words、words、ウーン、まだダメだわね」
と、いやまあ、厳しいこと厳しいこと。さすがTOEIC満点だけあって、
へたな発音を耳にするとガマンできないタチらしい。
NICKさんの家はわが家から歩いて3分のところにある。
わが団地にはA棟からK棟まで全部で11棟あって、約1600世帯が住んでいる。
およそ5000人もいると、いろんな芸を持った人がいる。
もちろん英語の達人がいればフランス語やポルトガル語の達人もいる。
また医者もいれば弁護士もいるので、いざとなったら相談相手に事欠かず、
ほんとうに助かっている。
NICKさんとはかつてエレキバンドを組んでいた。
バンド名はちょっぴり自虐的なFlying Fossils(「空飛ぶ化石」の意)。
彼はキーボードで、ボクはヴォーカル&リズムギター。
他に天才肌のリードギター、後にプロになったドラマー、
そしてキレのいい低音を響かせるベースギターがいた(←全員この団地の住人です)。
ボクは技術的に一番ヘタっぴぃだったが、顔がよくて歌がうまい(←自分で言うな!)ので、
なんとかメンバーの一員に首の皮一枚でつながっていた。
NICKさんは「何でもござれ」と、どんなリクエストにも応えてくれる。
たとえド演歌でも、たちどころに合わせてくれるのだから、
さすがに「幼少のみぎりから」と豪語するだけのことはある。
歌っていてボクはしみじみ思うのだ。
(ああ、俺は歌手ではなく、なんで〝100円ライター〟なんぞになってしまったのだろう)と。
これは自慢なのだが、なんと言おう、実に惚れぼれするような声(容姿も)なのである。
(この美声だもんね、おばさんやおばあさんたちがキャーキャー騒ぐのもムリないわ)
ひとり、合点したものである。
俺ってもしかして生まれついての天才ヴォーカリストかもしれないぞ。
本気でそんなふうに思ってしまったのである。
←愛用のエレアコ。
見た目はサマになってるが、
技術的にはまだまだ未熟
そういえば先日、別の棟のIさんを前に弾き語りで「みだれ髪」を歌ったら、
Iさんは終始眼を閉じて聴いておったが(寝てたのかも)、聴き終わったら、
「ウーン……実にいい。心に沁みるとはこのことだね」
と、眼をウルウルさせておった。
本なんぞ書いてもちっとも売れず、印税なんてそれこそ目腐れ金(がね)だから、
近頃は創作意欲が少しも湧かず、本よりCDを出したほうが売れるんじゃないか、
などとマジメに考えている。少なくと「きゃりーぱみゅぱみゅ」よりは数段マシだろうと
真剣に思っているのだが、レコード会社からはいまだにお声がかからない。
いったいどこに目、じゃない耳をつけてんだ!
「野に遺賢なし」などというが、まだまだ〝遺賢〟は残ってまっせ。
いよいよとなったら動画サイトに投稿してみようかしら。
世界中から数百万回というアクセスがあったりして(うっとり)。
←わが〝おやじバンド〟の勇姿。
左端がNICKさんで、
中央のバンダナおじさんが
自他共に認める天才(天災?)ヴォーカリスト。
当時慶大生だったドラマーは今はプロに
なっている。この時の出演料はウン万円。
みんなで飲んじゃった
←NICKさんのかつての勇姿。
惜しい人を亡くし……
あ、いけねえ、まだ生きてた(笑)。
4 件のコメント:
嶋中労さま
こんばんは!
田舎者あらためおべんちゃら者です。
労さまのように歌で女を泣かすことなど一度もない。いや『止めてくれ』と
何度となく言われるほどの音痴なのです。中学の音楽評価は1ですし、音を
聴いても同じ音程を歌う事が出来ません。当然今でもコンプレックスです。
そんなおべんちゃら者は英語も苦手です。読めない書けない話せないの三重
苦なのです。そんな者にも息子が春から中学に上がります。そこでご相談が
あります。
TOEICを検索してみたところ英語能力を測る世界共通テストとありました。
いろいろな教材も紹介がありましたが、日本にいて英語、英会話をこれか
ら身に付ける良い方法がありましたら教えていただければ幸いです。
参考に25年前のフランスへの旅も日本語とフランス語の単語辞書の指差し
確認で済ませたほどです。
You've Got A Friend を聴きながらグラスを傾けたいおべんちゃら者でした。
よろしくお願いいたします。
田舎者&おべんちゃら者様
おはようございます。
そうですか、音痴ですか。
でも歌は好きなんでしょ?
それで十分です。
英語の上達法をボクに訊くのはお門違いです。ボクはTOEICを受けたことないし、英検も知りません。英語は好きですが、しゃべくりは苦手なんです。
ただ、毎日のように英語の本は読んでます。読む速度は日本語の80%くらいでしょうか。辞書を引くとリズムが壊れるので、
めったにひきません。
わが家の娘たちには中学の頃からNHKラジオ講座をやらせました。最初は初歩的な
ものでしたが、徐々に上級なものに移り、最後は実践的なビジネス英語のテキストを
使っていました。
ボクは三日坊主ですが、カミさんのDNAを
受け継いでいるのでしょうか、大学生になってもやっていましたから、10年間は倦かずに続けていましたね。
やはり「継続は力」ということでしょうかね。
とにかく英語が好きになることが大事です。ボクは中学生の頃から『星の王子さま』の英語版を読んでまして、この本は
フランス語版はもちろんのこと、ドイツ語版も持ってます。
英語版はキャサリン・ウッズの訳が好きですが、最近はリチャード・ハワードの訳でも読んでます。でも、ウッズ訳のほうが格調が高いような気がしてます。
『「超音読」英語勉強法』(野島裕昭著)
という本があります。英文を猛スピードで
音読すれば聴く力、話す力が自然と身につく、という中身です。
ボクも気に入った本は音読しています。
英語の達人であるNICKさんは「シャドウイング」が効果的、とアドバイスしていました。
いろいろな方法があると思いますが、要は
倦かずに続けることでしょうか。それと
ガイジンを怖がらないこと。ボクの同級生は英字紙の記者になりましたが、英語上達の秘訣を訊いたら、
「pillow talkだよ」と言ってました。
すけこましが最短の近道なんですね。
おあとがよろしいようで。
実は今、とあるヴォーカルグループのプロデュースをしております。(未だ公開できる段階ではないのですが)
さて・・・その「センター」に労師を据えてしまおうか、はたまた別途CDデビューしていただこうか・・・と考え中です。
尚、19歳で英検1級に合格し、大学時代にボリビア人のガールフレンドがいたために西班牙語はほぼ日常会話で苦労せず、就職後、阿蘭陀に島流しになっていた6年間に独逸語、阿蘭陀語、洪牙利語等をそれなりにマスターしたらしき人物が愚生の「かなり身近なところ」におりますが、彼曰く・・・「その国に行けば5歳のガキでもその言語をペラペラしゃべってるだろうが!!」だそうで・・・大学・大学院で『言語学』なんて専攻したヤツは所詮社会に出ても何の役に立たない街外れの隠居になるのですよ・・・(自虐の散文詩でした)
迂塞齋様
おはようございます。昨夜はまたまたNICK
と酒を飲み、歌をうたい、深夜まで狂宴を繰り広げておりました。甚だ近所迷惑な酔っぱらいどもであります。
さて、なんだか怪し気なプロデューサーが
出てまいりましたが、迂塞齋さんは相変わ
らず商売上手でおまんな。
19歳で英検1級に合格し、ボリビア人のかわい子ちゃんをむりやりナンパし、罰としてオランダに島流しになったという、
とんでもない男をボクも知ってます。
もしかすると同じ人物かも知れませんね。
ボクの相棒のNICKも大学で「言語学」を
専攻した役立たずで、案の定、毎日酒
ばかり喰らって歌い踊り、まるでイソップ
物語にあるキリギリスみたいな生活を送っております。
言語学をやった人間はみなこうなるのです。
でも、なぜかボクはこうした役立たずが
好きなんです。同類のニオイを感じるのか、大いなる連帯感を抱いてしまうのです。
それにしても、あの女誑かしの島帰りは、
いまごろどこで何をしているのやら……
兇状持ちとはいえ哀れでなりません。
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