2012年3月8日木曜日

インチキ平和主義

古代ギリシャの都市国家(ポリス)は制限選挙だった。
女性や老人、子供には選挙権を与えなかった。
一定の税金を払い、一旦緩急あった時、武器を取ってポリスを
守る意志と能力のある壮丁(そうてい)にしか選挙権を与えなかったのだ。

女に選挙権は要らない》《制限選挙でたくさん
というのが師匠・山本夏彦の持論で、そのことを
著作の中で再三再四書いている。

不肖の弟子である私めも、師匠の意見には大賛成で、
もっといえば自国を守る気概のないものは、男だろうと女だろうと
選挙権は与えるべきではない、と思っている。

「日米同盟があって、いざとなればアメリカが守ってくれるから大丈夫よ」
などと考えているオポチュニストにかぎって、米軍が「トモダチ作戦」
あとから作戦費用68億円の請求書が来たけどね)と称して被災者を支援したりすると、
「やっぱアメリカは頼りになる」とばかりにほだされ、
「米軍のグァム移転費用1000億円くらい気前よく出してやりましょうよ」などと言い出す。
ニッポンは相変わらずアメ公のための金庫番でしかない。

戦後日本は自らの血を流さず、代わりに札びらを切ることで
擬似的な平和を維持してきた。民主主義も平和も血の代償ではなく、
GHQによって自動的に与えられたものなのに、その自覚さえなく、
図々しくもこの平和が未来永劫続くものと信じている。

ボクは再三、こんな平和主義はインチキであり欺瞞だと訴えてきた。
自国の防衛を他国の手にゆだねて平然としていられる精神を
メカケ根性と指弾してきた。しかし多くの国民は、
「平和であるなら囲い者でもいいんじゃない?」
などと情けないことを考えている。

マックのハンバーガーを食べ、スタバのカプチーノなんぞを飲んでいたら、
いつのまにか去勢された「ニセ毛唐」になっていた。
そしてタマ無しになってしまった事実に、いまだ日本人の多くが気づいていない。
〝サムライ日本〟もへちまもない、タマ無しのサムライじゃあ笑うに笑えまい。

1970年11月25日、三島由紀夫は市ヶ谷駐屯地のバルコニーから憲法改正を叫び、
森田必勝ともども自裁して果てた。一方、60年安保時の首相岸信介は終生、
憲法改正を唱えていた。その孫の安倍晋三が政権を取り、
憲法改正を政策のトップに掲げたのは殊勝だが、
これまたあっけなく挫折してしまった。

三島が生きていれば、今年で86歳になる。
いまの〝タマ無しニッポン〟を見たら、
何と思うだろう。


※追記
米軍の「トモダチ作戦」の代償は大きかった、というお話。
トモダチ作戦に68億円を払っただけでなく、当時の民主党・前原外相は
在日米軍の駐留費に毎年1881億円を、向こう5年間にわたって日本が負担する
という「思いやり予算」を決めてしまった。「友情の代償」が1兆円とは……。
何が〝トモダチ〟だ、このインチキ野郎め!

2 件のコメント:

Nick's Bar さんのコメント...

ROUさん、

こんにちは。


私の得意とするお題なんですが・・・

さすがにここに本音を書き連ねるわけにはまいりません。

後日、一本担いでお伺いしますので・・・

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

NICK様

「お題」なんて云われると、
『笑点』 の大喜利みたいですね。

そうですか、得意のお題ですか……

なんだか怖そうな雰囲気だけど、
1本でも2本でも担いで来てください。
ありがたくいただき、
お礼に自家焙煎コーヒーを飲ませて
さしあげましょう。