ヨーロッパが大変なことになっている。
EU各国の財政が悪化し、軒並み緊縮策が採られているため、
国内産業は冷え込み、労働市場がどんどん縮小している。
わが家にホームステイしたフランス人のAlexiaも、
「フランスはもうだめ。仕事が全然ない。1年前に大学を卒業したお姉ちゃんも
いまだに仕事が見つからず、今は遠くシンガポールで就活してる。
日本で働きたいとも言ってるけど、日本語ができないし……。
わたしもヨーロッパが沈没する前に、どこか他の国へ逃げ出したい。
みじめなヨーロッパなんて見たくない」
と、メールで窮状を訴えてくる始末だ。
また、去年の暮れにわが家へご尊来いただいたイタリアからの客たち4人も、
長女の話によると定職がなくアルバイトでしのいでいるらしい。
そのうちの一方のカップルは、互いに結婚を約束し合っているのだが、
経済的に自立できないため先延ばしにしているし、もう片方のカップルは
イギリスとオーストラリアに生き別れで、目下遠距離交際中だ。
彼らが長女の月給の額を聞いたとき、「ひえーっ、俺たちの倍もらってるよ」
と驚いたのもふしぎではない。ヨーロッパでは今や、大学を出ても、
まったく仕事がないのである。
特に25歳以下の若年層の高失業率が問題で、
スペインでは51.1%、ギリシャでは51.2%と2人に1人が失業している。
日本と同様、ヨーロッパは高齢化社会で、就労年齢は年々上がってきている。
年寄りがなかなか現役を引退しないため(年金受給年齢が引きあげられている
という事情もある)、必然的に「席が空かない」状態が続いていて、
そのシワ寄せが若者に向かっている、という悪しき構図だ。
若者を雇っても即戦力にはならないし、訓練や研修にコストがかかる。
通常、有能な社員を一人前に育てるには3年かかるというが、
この不景気ではそんな余裕はない。
企業がベテランの高齢者を優遇し、若者を冷遇するのは故無きことではない。
戦後60余年、豊かさを誇っていたヨーロッパが、アメリカに端を発した
金融危機以来、坂道を転げ落ちるように凋落の一途を辿っている。
欧州再生の道はあるのか。われわれと寝食を共にした若者たちが、
貧困にあえぐ姿は見たくない。
経済が行きづまると、必ず戦争の足音が聞こえてくるものだ。
不吉なことが起こらなければいいのだが。
EU各国の財政が悪化し、軒並み緊縮策が採られているため、
国内産業は冷え込み、労働市場がどんどん縮小している。
わが家にホームステイしたフランス人のAlexiaも、
「フランスはもうだめ。仕事が全然ない。1年前に大学を卒業したお姉ちゃんも
いまだに仕事が見つからず、今は遠くシンガポールで就活してる。
日本で働きたいとも言ってるけど、日本語ができないし……。
わたしもヨーロッパが沈没する前に、どこか他の国へ逃げ出したい。
みじめなヨーロッパなんて見たくない」
と、メールで窮状を訴えてくる始末だ。
また、去年の暮れにわが家へご尊来いただいたイタリアからの客たち4人も、
長女の話によると定職がなくアルバイトでしのいでいるらしい。
そのうちの一方のカップルは、互いに結婚を約束し合っているのだが、
経済的に自立できないため先延ばしにしているし、もう片方のカップルは
イギリスとオーストラリアに生き別れで、目下遠距離交際中だ。
彼らが長女の月給の額を聞いたとき、「ひえーっ、俺たちの倍もらってるよ」
と驚いたのもふしぎではない。ヨーロッパでは今や、大学を出ても、
まったく仕事がないのである。
特に25歳以下の若年層の高失業率が問題で、
スペインでは51.1%、ギリシャでは51.2%と2人に1人が失業している。
日本と同様、ヨーロッパは高齢化社会で、就労年齢は年々上がってきている。
年寄りがなかなか現役を引退しないため(年金受給年齢が引きあげられている
という事情もある)、必然的に「席が空かない」状態が続いていて、
そのシワ寄せが若者に向かっている、という悪しき構図だ。
若者を雇っても即戦力にはならないし、訓練や研修にコストがかかる。
通常、有能な社員を一人前に育てるには3年かかるというが、
この不景気ではそんな余裕はない。
企業がベテランの高齢者を優遇し、若者を冷遇するのは故無きことではない。
戦後60余年、豊かさを誇っていたヨーロッパが、アメリカに端を発した
金融危機以来、坂道を転げ落ちるように凋落の一途を辿っている。
欧州再生の道はあるのか。われわれと寝食を共にした若者たちが、
貧困にあえぐ姿は見たくない。
経済が行きづまると、必ず戦争の足音が聞こえてくるものだ。
不吉なことが起こらなければいいのだが。
4 件のコメント:
ROUさん、
こんにちは。
あんまり過激な事は言わない、書かないほうが、身と心の安寧にはよろしかろうとは思うのですが・・・
ややこしい経済理論は理解しておりませんが、誰かが儲ければ、誰かが損をする。
それが無限階段のようにいつまでも上がり続ける、下り続けるなんてことはないんじゃないかなぁっていうのが自然な感覚ではなかろうかと思います。
世の中、事実として「お金」で動いているわけでして、そうすると無限階段であり続けるというのは、やはり不自然なんじゃないでしょうかね。
若年層の失業率、酷いですね。でも、どうやって「食べてる」んでしょうか?失業者のパーセントは上がっている様ですが、餓死者のパーセントは上がっていないようなので、ひとまずは安心というところなんでしょうか。
これが、問題になる日がやってくれば、そしてその危機感があちこちで時期を同じくして人々の心の中に芽生えるような事になれば・・・
「御破算で願いましては・・・」という天の声がきこえてくるのかも知れませんね。
あー、怖・・・
約40年前、アメリカ合衆国なる夢のような国家が存在すると信じていた愚直な高校生が官費留学生として1年間をその地にて過ごすことになりました。1年間の滞在で一番学んだことは隣の芝生を見ることではなく、自らの芝生を青くすることである、即ち「愛国心」でありました。
その後の我が国は高度経済成長の中、物価も上がるが所得も上がる、そしてその結末としてバブル期なるものを迎え、気がつけば「我々には何も無いじゃないか」と思うようになりました。
その愚直な厚顔無恥・・・じゃなくて紅顔華麗なる青年は今やカネもメイヨも頭髪も失い、街角の隠居として細々と棲息しておりますが、「愛国心」だけは失っていません。
ところが・・・今日の世界中の若者は他所の国を見て「いいなぁ・・・」或いは「あそこまで悪くない・・・」と言うばかりになり、自らの畑を耕す行為を忘れてしまいました。労師が憂う欧州は明日の我が国の姿で無いことを望みつつ、街角の小言爺は日々若者に「汗をかけ!」と微力ながら叫び続けているのでした。
言霊師様
黄泉の国からようこそ。
さて、カネもメイヨもおケケも失ったみたいですが、舌の回転は舌好調のようですね。実におもしろい。
たしかに霊媒師さんのいうとおり、
「自らの畑を耕すこと」を忘れてますな。
他国と比較しては一喜一憂するばかりでね。
若者よ、もっと汗をかけ!
いい言葉ですね。
ついでに年寄りも、
身体の不調を訴えてばかりいないで、
世のため人のために汗をかけ、といいたいね。
今回のコメント、
一言一句が心に滲みました。
汗をかけ――いいですねえ。
今夜はがんばら(さ)せてもらおうっと。
いけねッ、恥を知らねえ鳩山の
おバカな「さ入れ」言葉がうつってしまった。
それにしてもあの大バカ野郎、イランに次いで
沖縄に乗り込んでいくとは……。
そもそもあいつの放言がもとで、
基地問題がこんがらがっちゃったというのに、
ぜ~んぜん反省がない。
あんなパープリンが元総理だったかと思うと、
恥ずかしさで悶絶しそうになるよ。
だれかあいつを即刻消去してくれい。
NICK様
お腹の調子はどうですか。
快復しましたか?
さて欧州の失業率の話ですが、
餓死者が出ているかということになると、
エチオピアとか昔のビアフラなどと比較するような話ではない。
自殺者はポツポツ出ているらしいのですが、
それを言ったら、日本の就活生だって、
去年だけで150人の自殺者を出したということだからね。
でも若者の2人に1人は失業している、
というデータはかなり深刻です。
アルバイトもなかったら完全にお手上げだものね。
だからみんなパラサイトシングルという感じで、親元に寄生し続けるんだって。とりあえず
メシと寝るところだけは確保できるから。
われらが福澤諭吉はこう言いました。
《世の中で一番さびしいことは
する仕事がないことです》(「心訓七則」)
ところでこの有名な心訓七則って、
偽作なんだってね。知ってた?
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