昨夜は久しぶりにゲイシャを揚げ派手にドンパチやった。
おかげで腰の具合がすこぶるわるく、
深酒が過ぎて頭も痛い。おまけに身体中からゲイシャ衆の
フローラルな残り香が漂ってくるしまつ。困ったもんだ……。
昨晩揚げたゲイシャは少し変わり種で、わざわざ中米パナマからお越しねがった。
風呂に入らないナチュラル志向のものもあれば、斎戒沐浴したのもあり、
半分肌がヌルヌルしていて体臭の強いのもあった。ママかたのゲイシャもいた。
近頃はなぜかこのヌルヌルしてクサいのが受けているらしい。時代は変わった。
「いったいオマエは何の話をしてるのだ? 単なるノロケか?」
いや、失礼いたしました。 ノロケではございません、コーヒーの話をしております。
昨日、南千住の「バッハ」で『パナマ・ゲイシャの多様性と可能性を楽しむ会』という
奇妙奇天烈な会があり勇躍参加させてもらった。集まったメンバーがすごい。
雑誌記者はもちろんのこと、料理学校の教授やワインのエキスパートまでが
顔を揃え、なかでも圧巻は、ボクが畏怖してやまないY氏とT氏がばっちり
席を同じくしたことであった。
このY氏とT氏に、本ブログでもお馴染みのK氏こと帰山人氏が加わると、
通称〝TKY48〟と呼ばれる3バカ、じゃないコーヒー業界の〝裏の御三家〟
のご出座~ッということになる。フツーの人なら畏れ入ることはまずないが、
ギョーカイ人なら恐懼感激し、平蜘蛛のように床に這いつくばることになる。
ゲイシャというのは何を隠そうエチオピア起源のコーヒー原種のことで、
国際オークションで超破格値をつけたことで一躍有名になった。
景気のよさそうな名前のドンパチやママカタはパナマのコーヒー農園名で、
業界内では「ドンパチ・ゲイシャ」「ママカタ・ゲイシャ」というだけで意味は通じる。
100グラム1万円もするような高級コーヒーをテイスティングする機会などザラにはない。
あのフローラルな香りを嗅ぎたいと、コーヒーにうるさい連中が日本中から集まった。
大阪からは博覧強記のY氏、滋賀からはひょっこりひょうたん島の博士の再来を思わせる
T氏(こっちは本物の博士だ)が上京してガチンコ勝負。みな生唾を飲み込んだまま
2人の激しいやりとりを注視した。
Y氏とT氏の掛け合いはすごかった。何を言ってるのか、さっぱり分からない。
切れ切れにエステル系がどうしたとか、フルハニーがこうしたとか、エコ・ウォッシュトが
すべった転んだとか言ってたようだが、まるで宇宙人同士がしゃべっているみたいで、
地球人のボクたちは「ここはどこ? 私はだれ?」と自分の立ち位置を見失いそうな
気分だった。それほど空気は一触即発の緊張をはらみ、今にも爆発寸前だった。
ああ、それにしても名古屋のK氏がいなくてよかった。噂では、
〝くるくるパー度(コーヒーおたく度ともいう)〟ではK氏が他の2人を圧倒している
(Y氏とT氏の弁です)というから、もし3人揃ったら、それこそ「コーヒーは爆発だッ!」
と自爆テロみたいにひっちゃかめっちゃかになっていたことだろう。
銀座の二次会でもY氏とT氏のちんぷんかんぷんな闘論はつづき、他の出席者を
唖然呆然、げんなりさせていたが、すでにあっちの世界の人になってしまった2人は
まるで空気が読めず、相変わらずブタンジオンがどうしたとかオカチメンコがこうしたとか、
えらく小難しい話に没頭していた。困った人たちである。
というわけで、YTコンビのおかげで、とんでもないゲイシャ遊びになってしまったが、
さすがにしゃべり疲れたのか、YT両氏が口をつぐんだのを潮にようやく幕が引かれた。
結論としてはハニー仕立てのゲイシャの匂いが腐ったチーズみたいで最高、
ということになり、ナポレオンとジョセフィーヌのアレを一瞬思い浮かべてしまったものだが、
今朝になったら〝後朝(きぬぎぬ)の別れ〟のような心持ちになり、一瞬陶然としてしまった。
お後が宜しいようで。
おかげで腰の具合がすこぶるわるく、
深酒が過ぎて頭も痛い。おまけに身体中からゲイシャ衆の
フローラルな残り香が漂ってくるしまつ。困ったもんだ……。
昨晩揚げたゲイシャは少し変わり種で、わざわざ中米パナマからお越しねがった。
風呂に入らないナチュラル志向のものもあれば、斎戒沐浴したのもあり、
半分肌がヌルヌルしていて体臭の強いのもあった。ママかたのゲイシャもいた。
近頃はなぜかこのヌルヌルしてクサいのが受けているらしい。時代は変わった。
「いったいオマエは何の話をしてるのだ? 単なるノロケか?」
いや、失礼いたしました。 ノロケではございません、コーヒーの話をしております。
昨日、南千住の「バッハ」で『パナマ・ゲイシャの多様性と可能性を楽しむ会』という
奇妙奇天烈な会があり勇躍参加させてもらった。集まったメンバーがすごい。
雑誌記者はもちろんのこと、料理学校の教授やワインのエキスパートまでが
顔を揃え、なかでも圧巻は、ボクが畏怖してやまないY氏とT氏がばっちり
席を同じくしたことであった。
このY氏とT氏に、本ブログでもお馴染みのK氏こと帰山人氏が加わると、
通称〝TKY48〟と呼ばれる3バカ、じゃないコーヒー業界の〝裏の御三家〟
のご出座~ッということになる。フツーの人なら畏れ入ることはまずないが、
ギョーカイ人なら恐懼感激し、平蜘蛛のように床に這いつくばることになる。
ゲイシャというのは何を隠そうエチオピア起源のコーヒー原種のことで、
国際オークションで超破格値をつけたことで一躍有名になった。
景気のよさそうな名前のドンパチやママカタはパナマのコーヒー農園名で、
業界内では「ドンパチ・ゲイシャ」「ママカタ・ゲイシャ」というだけで意味は通じる。
100グラム1万円もするような高級コーヒーをテイスティングする機会などザラにはない。
あのフローラルな香りを嗅ぎたいと、コーヒーにうるさい連中が日本中から集まった。
大阪からは博覧強記のY氏、滋賀からはひょっこりひょうたん島の博士の再来を思わせる
T氏(こっちは本物の博士だ)が上京してガチンコ勝負。みな生唾を飲み込んだまま
2人の激しいやりとりを注視した。
Y氏とT氏の掛け合いはすごかった。何を言ってるのか、さっぱり分からない。
切れ切れにエステル系がどうしたとか、フルハニーがこうしたとか、エコ・ウォッシュトが
すべった転んだとか言ってたようだが、まるで宇宙人同士がしゃべっているみたいで、
地球人のボクたちは「ここはどこ? 私はだれ?」と自分の立ち位置を見失いそうな
気分だった。それほど空気は一触即発の緊張をはらみ、今にも爆発寸前だった。
ああ、それにしても名古屋のK氏がいなくてよかった。噂では、
〝くるくるパー度(コーヒーおたく度ともいう)〟ではK氏が他の2人を圧倒している
(Y氏とT氏の弁です)というから、もし3人揃ったら、それこそ「コーヒーは爆発だッ!」
と自爆テロみたいにひっちゃかめっちゃかになっていたことだろう。
銀座の二次会でもY氏とT氏のちんぷんかんぷんな闘論はつづき、他の出席者を
唖然呆然、げんなりさせていたが、すでにあっちの世界の人になってしまった2人は
まるで空気が読めず、相変わらずブタンジオンがどうしたとかオカチメンコがこうしたとか、
えらく小難しい話に没頭していた。困った人たちである。
というわけで、YTコンビのおかげで、とんでもないゲイシャ遊びになってしまったが、
さすがにしゃべり疲れたのか、YT両氏が口をつぐんだのを潮にようやく幕が引かれた。
結論としてはハニー仕立てのゲイシャの匂いが腐ったチーズみたいで最高、
ということになり、ナポレオンとジョセフィーヌのアレを一瞬思い浮かべてしまったものだが、
今朝になったら〝後朝(きぬぎぬ)の別れ〟のような心持ちになり、一瞬陶然としてしまった。
お後が宜しいようで。
2 件のコメント:
労師、うらやましいです。
遠来の芸者が大挙したのも面白そうですが、
「あっちの世界」の「困った人たち」はもっと面白そう。
もっとも、平素トモダチになりたい人たちかは別でありますが…
労師、うらめしいです。
“くるくるパー度”で圧倒とは、シドイ。
Y氏やT氏に被けて「仮託の人」になってもダメです!
Y氏やT氏のような学術バカと違って、K氏はいわば、
ピサの斜塔のように傾く日本珈琲界を
地中からCCP工法で支えるような貴重な存在でしょうに…
あ、やはりクルクルパーかも…
帰山人様
またまた深酒し、前後不覚でぶっ倒れておりました。返事が遅れまして申しわけないです。
さて、うらやましいとかうらめしいとか、
相変わらずお忙しい閣下ですが、
あの〝くるくるパー度〟は閣下の名誉でこそあれ、不名誉なことは何ひとつありませぬ。閣下は圧倒的にくるくるパーなのであります。
それにしてもY氏とT氏のバトルはすごかった。
完全に浮いてましたね、あのお二人だけ。
まるでひょっこりひょうたん島みたいに
フワリフワフワと……。
ほんとうに困った人たちです。
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