いつも通っているプールからレジオネラ菌が検出され、営業停止を食らってしまった。
しかたがないから県境を越え隣町(板橋区成増)の赤塚体育館のプールへ緊急避難した。
プールは地下2階にあり、採光がわるいためなのか、やや暗い。
むかしドイツはケルン市にあるホテルの地下プールで泳いだことがあるが、
そこもどこか陰気で、カビ臭かった。暗くよどんでいるところはそっくりだ。
まっ昼間にプールで泳いでいる人間は、おばさんか隠居したおじいさんしかいない。
この日も、2コース分を使って水中エクササイズのダンス教室が開かれていた。
おばさんたちが数を頼んで踊り狂うとなかなかの壮観で、水中から〝御み足〟を
拝見すると、まるで練馬大根がラインダンスをしているような迫力がある。
彼女たちが音楽に合わせて踊ると、いやでも波が立つ。その波が大きなうねりとなって
隣の「完泳コース」に押し寄せてくる。こっちはまっすぐ泳いでいるつもりだが、
大迫力の横波を受け、ツツーッとコースロープのほうへと流されてしまう。
恐ろしきおばさんパワーだ。
なかには歩くより転がったほうが速い、と思える豆タンクのようなおばさんもいる。
どうすればあそこまで〝お肉〟がつくのか、小錦みたいな二の腕にさわってみたい
衝動に駆られる。あそこまで肥えてしまうと、この程度の水中ダンスでは効果あるまいと、
こっちはつい憐れむような視線を送ってしまうのだが、当人は必死の形相で足踏みを
繰り返している。痩せたければ食べなければいい――原則はこれだけのことなのだが、
それが叶わないから、ありとあらゆる減量法が出ては消え、消えては出ていく。
プールが陰気なのは採光と照明のせいばかりではない。
若い娘がいないというのが大きい。おじさんとおばさんはレジオネラ菌やら水虫菌を
まき散らす保菌者だが、若い娘さんはその穢れた水を清めてくれる。
人生の垢でよどんだプールの水を〝聖水〟に変えてくれるのだ(←勝手に言ってなさい!)。
フランスには処女の乙女たちが葡萄を素足で踏みつぶすという風習がある。
その穢れなき御み足で踏んだ葡萄を搾ってワインを造るのである。
10代の乙女ではなく50代、60代のおばさんやおばあさんが踏みつぶした葡萄を
想像してみたまえ。ひび割れたかかとで踏んだ葡萄汁――とても飲む気にはならんでしょ。
完泳コースで泳ぐおばさんはもちろんいる。達者な泳ぎのおばさんもマレにはいるが、
多くは「泳いでいるんだか溺れているんだか、わからない」タイプばかりで、
ボクは彼女たちを〝障害物〟と見て、巧みによけながら泳いでいる。
ボクは前方をあまり見ずに泳ぐクセ(クロールだけ)があって、時々ゆっくり泳いでいる人と
ぶつかってしまうことがある。そうならないように〝者間距離?〟を十分とってから
スタートするのだが、以前、勢い余っておばさんの股ぐらへ頭から突っ込んでいって
しまったことがある。もちろん平謝りに謝ったが、双方、実にバツのわるい思いをして
しまった。
よりにもよって、おばさんの股ぐらに追突するとは……(ウッ)
女性の多くは平泳ぎを好むようだが、あれはワイセツでいけません。
時々、前方のおばさんがつかえてしまい、すぐ真後ろでおばさんの
股の開閉を眺めるハメになってしまうことがあるが、正直言って、
目のやりどころに困ってしまう。うら若き乙女の開閉なら大歓迎だが、
金魚のフンみたいにずっと後ろに付いていると〝危ないおじさん〟と
勘違いされかねないので、こっちはしかたなく立ち上がって歩いてしまう。
いずれにしろ、おばさんも乙女も、股を開閉する平泳ぎは厳に慎んでもらいたい。
ボクはぎょう虫とかサナダ虫をペットとしてお腹の中に飼っていた世代だから、
レジオネラ菌だろうとインキンタムシ菌だろうと、いっこうに平気だが、
おばさんやおじいさんが泳いだプールの水をゴボッと飲んでしまった時は、
さすがに気が滅入る。やはり飲むんだったら〝聖水〟がいい。
ああ、うら若き乙女たちよ、その清らかな心もて、濁った世、濁った水を清めておくれ。
ついでに猛り狂う老い木の心も鎮めておくれ。

←ボクもついでに踏みつけてください (バカ)
しかたがないから県境を越え隣町(板橋区成増)の赤塚体育館のプールへ緊急避難した。
プールは地下2階にあり、採光がわるいためなのか、やや暗い。
むかしドイツはケルン市にあるホテルの地下プールで泳いだことがあるが、
そこもどこか陰気で、カビ臭かった。暗くよどんでいるところはそっくりだ。
まっ昼間にプールで泳いでいる人間は、おばさんか隠居したおじいさんしかいない。
この日も、2コース分を使って水中エクササイズのダンス教室が開かれていた。
おばさんたちが数を頼んで踊り狂うとなかなかの壮観で、水中から〝御み足〟を
拝見すると、まるで練馬大根がラインダンスをしているような迫力がある。
彼女たちが音楽に合わせて踊ると、いやでも波が立つ。その波が大きなうねりとなって
隣の「完泳コース」に押し寄せてくる。こっちはまっすぐ泳いでいるつもりだが、
大迫力の横波を受け、ツツーッとコースロープのほうへと流されてしまう。
恐ろしきおばさんパワーだ。
なかには歩くより転がったほうが速い、と思える豆タンクのようなおばさんもいる。
どうすればあそこまで〝お肉〟がつくのか、小錦みたいな二の腕にさわってみたい
衝動に駆られる。あそこまで肥えてしまうと、この程度の水中ダンスでは効果あるまいと、
こっちはつい憐れむような視線を送ってしまうのだが、当人は必死の形相で足踏みを
繰り返している。痩せたければ食べなければいい――原則はこれだけのことなのだが、
それが叶わないから、ありとあらゆる減量法が出ては消え、消えては出ていく。
プールが陰気なのは採光と照明のせいばかりではない。
若い娘がいないというのが大きい。おじさんとおばさんはレジオネラ菌やら水虫菌を
まき散らす保菌者だが、若い娘さんはその穢れた水を清めてくれる。
人生の垢でよどんだプールの水を〝聖水〟に変えてくれるのだ(←勝手に言ってなさい!)。
フランスには処女の乙女たちが葡萄を素足で踏みつぶすという風習がある。
その穢れなき御み足で踏んだ葡萄を搾ってワインを造るのである。
10代の乙女ではなく50代、60代のおばさんやおばあさんが踏みつぶした葡萄を
想像してみたまえ。ひび割れたかかとで踏んだ葡萄汁――とても飲む気にはならんでしょ。
完泳コースで泳ぐおばさんはもちろんいる。達者な泳ぎのおばさんもマレにはいるが、
多くは「泳いでいるんだか溺れているんだか、わからない」タイプばかりで、
ボクは彼女たちを〝障害物〟と見て、巧みによけながら泳いでいる。
ボクは前方をあまり見ずに泳ぐクセ(クロールだけ)があって、時々ゆっくり泳いでいる人と
ぶつかってしまうことがある。そうならないように〝者間距離?〟を十分とってから
スタートするのだが、以前、勢い余っておばさんの股ぐらへ頭から突っ込んでいって
しまったことがある。もちろん平謝りに謝ったが、双方、実にバツのわるい思いをして
しまった。
よりにもよって、おばさんの股ぐらに追突するとは……(ウッ)
女性の多くは平泳ぎを好むようだが、あれはワイセツでいけません。
時々、前方のおばさんがつかえてしまい、すぐ真後ろでおばさんの
股の開閉を眺めるハメになってしまうことがあるが、正直言って、
目のやりどころに困ってしまう。うら若き乙女の開閉なら大歓迎だが、
金魚のフンみたいにずっと後ろに付いていると〝危ないおじさん〟と
勘違いされかねないので、こっちはしかたなく立ち上がって歩いてしまう。
いずれにしろ、おばさんも乙女も、股を開閉する平泳ぎは厳に慎んでもらいたい。
ボクはぎょう虫とかサナダ虫をペットとしてお腹の中に飼っていた世代だから、
レジオネラ菌だろうとインキンタムシ菌だろうと、いっこうに平気だが、
おばさんやおじいさんが泳いだプールの水をゴボッと飲んでしまった時は、
さすがに気が滅入る。やはり飲むんだったら〝聖水〟がいい。
ああ、うら若き乙女たちよ、その清らかな心もて、濁った世、濁った水を清めておくれ。
ついでに猛り狂う老い木の心も鎮めておくれ。

←ボクもついでに踏みつけてください (バカ)